...懸命に急角度の斜面を登つて行つた...
芥川龍之介 「槍ヶ嶽紀行」
...道から急角度にそそり立つ崖に...
梅崎春生 「桜島」
...殆んど垂直の急角度で...
海野十三 「空襲葬送曲」
...咄嗟(とっさ)に自動車はヘッドライトと共に右へ急角度に曲った...
海野十三 「空中墳墓」
...われ等の搭乗機は直(ただ)ちに急角度で上昇を始めた...
海野十三 「空中墳墓」
...見る見る急角度に暗(やみ)の中へ折曲ってしまった...
大阪圭吉 「白妖」
...主峰が大きな溪によつて二つに分れてゐる處から流れ落ちて來る急角度の傾斜を成した比良川の溪流が直ちに湖水に迫つて汀に土砂を押流したところに出來てゐる...
近松秋江 「湖光島影」
...川がある点から急角度で南東に曲がって...
寺田寅彦 「ロプ・ノールその他」
...なぜそれが単純に理論の急変や急角度の発展として済まされずに...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...今度は急角度の転向転換などということはなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...急角度に川底へ突入するのだが...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...東方信州へ向けて急角度に崩れかかったところなど...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...急角度を切って紺青(こんじょう)の空へ舞いあがる...
久生十蘭 「キャラコさん」
...その流れは市之瀬橋で急角度に北転してさかのぼること二〇キロ余り...
細井吉造 「二つの松川」
...つまり今の時代はもしかすると非常な急角度で新しいエポックの中に突入しつつある時代ではないかという気がする...
三好十郎 「絵画について」
...曲の段落を高潮させるためには急角度の変化を以てしたとする...
夢野久作 「能とは何か」
...で、漢中の方針は、急角度に一変し、ここへ攻めてきている馬超に対して、即時引き揚げよと、張魯から幾たびも早馬が来ておるはずです」「ほう...
吉川英治 「三国志」
...急角度に筑紫九ヵ国の空をおおって来たようなもので...
吉川英治 「私本太平記」
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