...しかしともかくも自然界に関する吾人の知識が今日におけるほど急激な進歩をしたことは未だかつてなかったということについてはいかなる科学者にも異議はあるまいと信ずるのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...財産とともに道徳心をも失った貧民と売淫婦(ばいいんふ)との急激なる増加は何を語るか...
石川啄木 「時代閉塞の現状」
...北方なので急激な作戦行動もなかった...
梅崎春生 「狂い凧」
...僕はいまこう考える――この干菓子の中にある毒は急激な反応を持ったものではなくて...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...近年急激なる大発展を遂げました東京の百貨店も...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...そのような岡田の急激な衰弱振りに同情するよりも...
田中英光 「さようなら」
...その経て来た時代の推移ほど急激なものはなかつた...
田山花袋 「朝」
...もし旋風のためとすればそれは馬が急激な気圧降下のために窒息でもするか内臓の障害でも起こすのであろうかと推測される...
寺田寅彦 「怪異考」
...明日は科学は更に急激な発達をなすであろうし...
豊島与志雄 「文学に於ける構想力」
...急激な同化を好まずして...
中里介山 「大菩薩峠」
...自然科学の急激な発達に陶酔した人たちの中には...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...生活資料の急激な増加のない国では...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...急激な死の中では...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...変遷の極めて急激な日本では...
柳宗悦 「地方の民藝」
...文体の急激な変化ということにも在る...
柳田國男 「書物を愛する道」
...それ以来急激な変調を来(きた)したようです...
夢野久作 「涙香・ポー・それから」
...藤井又左衛門だの、安井彦右衛門だのという家老重職の多くは、いつのまにか、顔を見せなくなって、殊に急激な堀部、高田などとは、気まずい仲にさえなっている...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...急激な落ち潮に忽ち纜(ともづな)を斷たれて悠々と沖の方へ流れてゆく一つ二つが見えた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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