...谷川が急湍となり...
安倍能成 「初旅の残像」
...數町の間、兩岸は絶壁にして、水急湍を成し、虎踞し、龍躍るの概あり...
大町桂月 「上州沼田より日光へ」
...急湍としては勾配急なる奔流也...
大町桂月 「上州沼田より日光へ」
...いずれも貫くに急湍を以てせずして...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...急湍(きゅうたん)は叫喚し怒号し...
太宰治 「風の便り」
...国道を流れる車輪の急湍(きゅうたん)に加わってこうしていまエプソム町近郊の競馬場へ馳せ参じたわけだが...
谷譲次 「踊る地平線」
...その急湍の中流に銅像のように直立していた交通巡査の白い手ぶくろ...
谷譲次 「踊る地平線」
...急湍(きゅうたん)のような...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...譬へば大雨勢(いきほひ)を添ふる急湍溢れ出で...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...是れ譬へば急湍変じて激流と為り...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...自分の夏の歌の平和な流れを急湍(きゅうたん)のようにみなぎらしてる異教的悦楽の情に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...泥(どろ)立った急湍(きゅうたん)であって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ただ急湍(きゅうたん)の悲しい音楽が――岩を浸触(しんしょく)してる水が――大地の喪鐘を鳴らしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...深潭から又急湍へ――大きな鉈(なた)の背を見るような黒影が...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...断崖を駆けくだる急湍の音のように感じられる...
久生十蘭 「海難記」
...取り付けた機械類等が急湍のように船の長さを船首まで走って...
牧逸馬 「運命のSOS」
...これ以後ポウの不幸は急湍の如くに彼をおし流し...
牧野信一 「『ユリイカ』挿話」
...そのいわゆる盆地の上下を括(くく)るところの急湍(きゅうたん)の地が...
柳田國男 「地名の研究」
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