...急にあわてだした...
海野十三 「人造人間エフ氏」
...室へはいると急に冷たい空気にからだじゅうをぞっと打たれる...
大杉栄 「獄中記」
...急に彼女が可哀(かわい)そうにでもなったのか知らん...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...急にそそくさと全速力で仕度にとりかかり...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...平生近眼で弱つてるはずの兄には釣り堀へくれば急に性のいい眼玉がいくつもできて自分は五本も七本も竿をならべながら「そら...
中勘助 「銀の匙」
...たかの知れた小童(こわっぱ)、それにしてはイケ図々しい奴と、懲(こ)らしめのためにポカポカやっていたのだが、急に反抗すると、それは驚くべき腕ざわりで、油断をしていたとはいえ、甚目寺の音公ともあるべきものが、とんぼ返しで、地上へ取って投げられてしまった...
中里介山 「大菩薩峠」
...すると落ち付いてそこに書物をひろげているのが急に厭になります...
夏目漱石 「こころ」
...急に活々(いきいき)として...
林芙美子 「浮雲」
...その一人は急にくるりと後ろ向きになって...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...なんだか急に生きたくなったのね……」それから彼女は聞えるか聞えない位の小声で言い足した...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...それはお父様が好いお方なことがお分かりになっていられたからではなくって?」お前の好いお父様の話がいかにも自然に私達の話題に上ったことが急に私をいつになくお前のまえで生き生きとさせ出した...
堀辰雄 「菜穂子」
...「気圧なんかが急に変ったりすると...
堀辰雄 「菜穂子」
...急に鼠が騒がなくなったので...
武者金吉 「地震なまず」
...午後七時ごろになると船が急に揺れ出し...
武者金吉 「地震なまず」
...急に振向いて云った...
山本周五郎 「季節のない街」
...何の御用か」「ちと急に...
吉川英治 「私本太平記」
...殊に中国平定の業は前途まだ遼遠(りょうえん)……」独り嘯(うそぶ)くようにいっていたが、急に、「いや、お使い、御苦労であったな...
吉川英治 「新書太閤記」
...この一年程以前からあの傳造の賽(さい)の目の出が急にわるくなつて...
若山牧水 「古い村」
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