...自分に対して充分の観察と注意とを怠っていないのを感じていた...
有島武郎 「或る女」
...年を経てもなお怠ることなく励むことによって表現の自由を獲得することになる...
高浜虚子 「俳句への道」
...そしてこの倦怠(だる)さと一日一日灰色に乾干(ひから)びてゆく心! こんな世界に...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...いういうとして怠りなく...
種田山頭火 「其中日記」
...何か厭なところへでも行くように怠儀そうにいう...
近松秋江 「うつり香」
...事物に飽満した倦怠(けんたい)...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...諸君は現代文学者の怠惰に抗し...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...思いきった怠慢ぶりを発揮していたもののようにもいう...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうして僕の怠惰性に打ち勝つだけの刺激もまたいくらでも出来て来るだろうと思う...
夏目漱石 「それから」
...学課はなるべく怠けよう怠けようと心がけて通して来た結果...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...伴三郎にも倦怠(けんたい)でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...閑雅な食慾怠惰の暦いくつかの季節はすぎもう憂鬱の櫻も白つぽく腐れてしまつた馬車はごろごろと遠くをはしり海も 田舍も ひつそりとした空氣の中に眠つてゐるなんといふ怠惰な日だらう運命はあとからあとからとかげつてゆきさびしい病鬱は柳の葉かげにけむつてゐるもう暦もない 記憶もないわたしは燕のやうに巣立ちをし さうしてふしぎな風景のはてを翔つてゆかう...
萩原朔太郎 「青猫」
...要求条件を出しただけでは、まだなんでもないんだからね、それで容(い)れられない時に、休業するか、怠けるか、下船しちまうか、等の方法があるわけだね...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...怠業しない共働組へ持って行く傾向を示した...
火野葦平 「花と龍」
...それは私の倦怠性に依るのではなくて私の精力が途中で枯渇して止むなく中断されるのが例だつた...
牧野信一 「熱い風」
...怠(たゆ)みつるは引き緊まれ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...この方面に監視を怠らない越後の謀者も...
吉川英治 「上杉謙信」
...内部の時務を怠らせ...
吉川英治 「平の将門」
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