...思い切って手離した方が得だぜ...
上田広 「指導物語」
...大喜びで写真を撮り始めた新聞記者が思い切って処罰されたのも当然である...
戸坂潤 「社会時評」
...私は思い切って言う...
外村繁 「澪標」
...大塚駅に降りると、私は思い切って、桜の枝を担ぐように肩に当てる...
外村繁 「落日の光景」
...思い切って娑婆気(しゃばっけ)を漂わせ...
中里介山 「大菩薩峠」
...僕は思い切って、この危機を一帳場(ひとちょうば)先へ繰り越そうとした...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...思い切って飲んでしまおうとまた茶碗を唇へつけるとまたゲーが執念深(しゅうねんぶか)く妨害をする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...思い切って美奈子を刺し...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...思い切ってお引受け申しましょう」屹(きっ)と挙げた平次の秀麗な面(おもて)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...思い切って自堕落な風(ふう)を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ずいぶん思い切って演劇を催(もよお)したものである...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「真劇シリーズ」
...金曜日には思い切って自分で屍体公示所へ出掛けて行って見て来る心算でおりました...
牧逸馬 「土から手が」
...わたしからは思い切ってそれにさわり得(え)ないのではないか...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...壁に耳があることゆえ、うっかり胸の中は、しゃべれないと言ったまで――」雪之丞は、お初に寄り添うように近づいて、「もう少し濁さず言うて貰いたい」一一雪之丞、今は思い切って、ずっと、お初に寄り添うと、ぐっと、和らかい二の腕を掴むようにした...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...思い切ってもう一歩天下の大道に踏み出しては...
水上滝太郎 「遺産」
...あるいは思い切ってやろうともしないのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...或る日思い切ってお父さまやお母様に願って見たのですが...
夢野久作 「キキリツツリ」
...間もなく思い切って下駄を脱いで...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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