...何らかの考察をしてみるというようなこともなければまたこの地球の過去の状態がおよそいかなるものであったかということについて何らかの概念をもつということすら思いも寄らないのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...思いも寄らない事でありました...
太宰治 「トカトントン」
...これじゃとても大仕掛けに事を挙げるなんて思いも寄らない...
林不忘 「安重根」
...ゲイシャ・ガールには思いも寄らない用意と親切とを尽すのである...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...思いも寄らないほど荒々しく...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そしていつも思いも寄らない時に怪物がまた現われてきた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...かつて思いも寄らないことだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「思いも寄らない経験をした...
夏目漱石 「行人」
...思いも寄らない見当(けんとう)に向けた...
夏目漱石 「坑夫」
...この余裕ある私の学生生活が私を思いも寄らない境遇に陥(おと)し入れたのです...
夏目漱石 「こころ」
...卑怯(ひきょう)な野郎に負けようとは思いも寄らない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...皆んなの思いも寄らない事をしているに違いない」「…………」噛んで含めるような平次の言葉に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...とても一生のうちにそれを実行する事は思いも寄らない...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...とても右のような計画は思いも寄らない事で...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...皮と肉との目に見えない中に起るこの世の中で一番大きな争闘があんなに静かに何の音も叫びもなく行われ様とは思いも寄らない事である...
宮本百合子 「悲しめる心」
...あんなことを」彼女はわけもなく赧(あか)くなった――こういう思いも寄らないことを訊ねるお方なので油断もすきもならない...
吉川英治 「黒田如水」
...醜怪な構造物のどれかに入ろうともせずにこの高地を立ち去るなど到底思いも寄らないことだった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...この念仏宗の立場に立てば、弥陀仏の前での人の平等の上に、さらに価値の段階を持ち来たすごときことは、思いも寄らない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索