...わざとらしい堅気づくり...
泉鏡花 「婦系図」
...わざとらしい忠勤振りを発揮した...
高見順 「いやな感じ」
...そうしたらお遊さんは父のことばをだまってきいておりましてぽたりと一としずくの涙をおとしましたけれどもすぐ晴れやかな顔をあげてそれもそうだとおもいますからあんさんのいう通りにしましょうといいましたきりべつに悪びれた様子もなければわざとらしい言訳(いいわけ)などもいたしませなんだ...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...むしろわざとらしい技巧をもって行なわれることがあった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...お民の言葉使には一体にわざとらしいまでに甘ったれた調子が含まれている...
永井荷風 「申訳」
...そのわざとらしい不審の色が...
中里介山 「大菩薩峠」
...平岡はわざとらしい笑い方をした...
夏目漱石 「それから」
...高木がわざとらしい道化(だうけ)た聲で呶鳴つた...
南部修太郎 「猫又先生」
...左の頬に拵へたわざとらしいほくろ...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...わざとらしいはしやぎ方(かた)で身體(からだ)をゆすぶりながら笑(わら)つた...
南部修太郎 「夢」
...この歌ではそんなわざとらしい言葉も使はず...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...私は何故そんなわざとらしいまねをしなければならなかつたのでせう...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...わざとらしい桃色の唇に永劫変らない微笑を泛べ...
宮本百合子 「或る日」
...見て居るうちにそれがあんまりわざとらしいのに気がついた...
宮本百合子 「グースベリーの熟れる頃」
...心に願ったことのかなわない悲しみは月がたてばたつほど積っていってどうしようもありません」と言いながら涙をぬぐう様子でややわざとらしい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...どうしてもわざとらしい切り口上になりかけたり…………マダムの話をきかれる態度や...
夢野久作 「奥様探偵術」
...わざとらしい振りもなく...
吉川英治 「私本太平記」
...わざとらしい長大息をしながら云った...
吉川英治 「新書太閤記」
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