...しろうとの女には思いも及ばない有名なかたを...
江戸川乱歩 「影男」
...この模様一つで犯人の車をつきとめるなんてことは思いも及ばないけれど」正岡警部が博識を発揮(はっき)して云った...
江戸川乱歩 「殺人迷路」
...私なぞの到底思いも及ばない...
辻潤 「書斎」
...どうかすると庸三の思いも及ばない美しい詩が...
徳田秋声 「仮装人物」
...全く思いも及ばないように見える方向から...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...こういう常人には思いも及ばないような光栄と...
戸坂潤 「社会時評」
...本当は自分の思いも及ばない処に何かの原因があって...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...おれの思いも及ばない濃厚な情感が...
豊島与志雄 「朝やけ」
...私の思いも及ばないようなものがあるのであろう...
豊島与志雄 「孤独者の愛」
...彼が思いも及ばない方へ向いていった...
豊島与志雄 「子を奪う」
...思いも及ばない恥ずかしいことを彼がやってるのを見かけて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「貴女が思いも及ばないようなことが...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...人間の智慧では思いも及ばないようなこともある...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...お鶴も柳屋の娘も私にはただ娘であったとばかりでその年ごろを明確(はっきり)と言うことは思いも及ばないことに属している...
水上滝太郎 「山の手の子」
...そこから儲けることなどマリヤには思いも及ばないことであったのです...
宮本百合子 「キュリー夫人の命の焔」
...自己が他のために尽すなどは思いも及ばないことだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...もちろんそこにはわれわれの思いも及ばない旺盛な記憶力が伴なっているのではあろうが...
和辻哲郎 「露伴先生の思い出」
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