...しかし数馬は依怙のあるように疑ったかとも思いまする...
芥川龍之介 「三右衛門の罪」
...近頃依怙(えこ)の心に非ずやといへば...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...町の古い住民だけが依怙地(いこじ)に伝統を誇り...
太宰治 「老ハイデルベルヒ」
...タカを括(くく)り過ぎて依怙地(えこじ)になられては厄介(やっかい)なので...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...少し学者らしい依怙地(えこじ)なところはあるが...
野村胡堂 「音波の殺人」
...若い者は飛んだところで依怙地(えこぢ)になるものだ」平次はたうとう御輿をあげました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...依怙地(いこじ)にも見えるくらいな...
久生十蘭 「地底獣国」
...下手に訓令に従わせようなどとしたら依怙地になって何もかにもほじくり出してしまわア...
久生十蘭 「魔都」
...お前えは飛んだ依怙贔負(えこひいき)の仕事をしているってはなしじゃないか...
牧野信一 「鬼涙村」
...彼(かの)「怙を喪つて久からずして」退隠したと云ふ説は...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「大学はかつておれを非難した、おれが藩の御用船で米を回漕(かいそう)させたといって非難したが、その一条の申しひらきを聞きたいな」――このほかに、依怙の沙汰、違法の行跡を列挙し、吉岡どののために、領内の士民たちが困窮していること...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...いやに依怙地(えこじ)にできてやがる」脱(と)った蓆を抛りだして...
吉川英治 「剣難女難」
...依怙(えこ)にも...
吉川英治 「親鸞」
...依怙贔屓(えこひいき)だっ」「大きな声をするなっ」「するッ――おれはするっ――仏法を亡すものは仏弟子(ぶつでし)どもだっ」「これっ...
吉川英治 「親鸞」
...あの依怙地(えこじ)な代官の萩原年景(はぎわらとしかげ)が...
吉川英治 「親鸞」
...ただ上官への諂(おもね)りや依怙(えこ)ひいきだけに依って保っている存在とはちがう...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...依怙地(いこじ)に歪(ゆが)んでしまったのも...
吉川英治 「宮本武蔵」
...依怙地(いこじ)で...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索