...その男が如何にも彼の目を怖れる様に人混みの中へ隠れて了ったとも云った...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...それを怖れてのことかもしれなかった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...又敗滅の怖れより...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...上(かみ)を怖れぬ振舞...
中里介山 「大菩薩峠」
...拙者は君を敵に持つことを怖れているのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...下手人らは青くなって怖れ...
中里介山 「大菩薩峠」
...東洋ではその現わるるのは戦の前兆として怖れられたこの星も...
中里介山 「大菩薩峠」
...道庵が驚き怖れたのも無理はありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...蟹は猿を怖れしむるもの――そは冗談として...
中里介山 「大菩薩峠」
...お角さんの威勢に怖れて...
中里介山 「大菩薩峠」
...光栄な一(い)つ時(とき)を忍べ!」「身を殺して霊を殺す事の出来ぬ者を怖れるな...
長與善郎 「青銅の基督」
...眼は怖れと警戒とで油断がない)政吉 (恋々(れんれん)として話をしたがる)つかぬことを伺いますが...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...怖れながら、国王が大層お好きな自由奔放で気ままな脱線は、同じアストリア国民が望む自由主義的な気風とは、見なされないでしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...徒に心も文章も支離滅裂にしてしまふ怖れさへ感じた...
牧野信一 「「或る日の運動」の続き」
...手もなく夜昼のけじめも忘れた泥酔の土鼠に化してしまふことを怖れて...
牧野信一 「心象風景」
...一つの猿が怖れ、痛み、もしくは憂いて号(さけ)ぶ時は一同走り往きてこれを抱え慰めたと...
南方熊楠 「十二支考」
...だから何者にも怖れないふてぶてしい男も...
室生犀星 「陶古の女人」
...人間はそれ等の神神を尊び怖れ...
与謝野晶子 「既成宗教の外」
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