...カイゼルはこの前車の覆轍(ふくてつ)を怖れずして...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...こういう時には覆没を怖れた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...一途(いちず)に後難を怖れて...
中里介山 「大菩薩峠」
...かかわり合いを怖れたから...
中里介山 「大菩薩峠」
...つもる怖れや苦しみは空に向つて昨日去(い)つた...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...神田の惡戯者が娘番附を拵へて、東の關脇(せきわけ)に据ゑた容色(きりやう)、疲れと怖れに、少し青くはなつて居りますが、誰が眼にも、これは美しい娘でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何の怖れ気もなく...
林芙美子 「浮雲」
...最初から怖れたことであり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...もう口を利くのも面倒臭いツ! カツ!」あまり突然の剣幕に怖れを抱いたのか? 彼女は...
牧野信一 「秋晴れの日」
...時間の切迫から享ける物質的な怖れとで...
牧野信一 「公園へ行く道」
...先づ俺の顔を怖れて皆な病になつてしまふ...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...惨めな敗北の矢を吾手で吾が胸に突き刺すやうな痛さを怖れて...
牧野信一 「毒気」
...そして、女は、屡々、夜鳥の叫びに似た声を挙げたが、仔細に眺めると、それは、怖れや、苦悶の悲鳴ではなくつて、誰やらが、女の脚のあたりを擽る度に放つ馬鹿/\しいわらひ声のようでもあつた...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...怖れもなく望みもなく...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...盗人怖れて盗品を窃(ひそ)かに還付す(『人類学雑誌』三十巻一号二四頁)...
南方熊楠 「十二支考」
...よろこんでお話しをうけたまわります」「事実であってもか」「いかような事実があろうともです」「そのほう怖れているな」と綱宗は云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...これを呪咀(じゅそ)し嫉視(しっし)せぬ国がありましょうか」「そんなことを怖れたらどこへも娘はやれまい」「しかし...
吉川英治 「三国志」
...というありそうな怖れに...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??