...彼を怖れて云つた言葉とはどうしても聞こえないで...
有島武郎 「An Incident」
...人目を怖れ、弟の捜索の手を逃れるために大きな狒々の毛皮の中に姿をかくしているのです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...それは誰でも孤独に住すれば死を怖れる...
田山録弥 「正宗君について」
...猿は怖れをなして...
中里介山 「大菩薩峠」
...少々お伺い致したいものでございますがねえ」なんらの怖れることと...
中里介山 「大菩薩峠」
...漁師たちはそのうねりを「お見舞」と称(とな)えて、怖れています...
中里介山 「大菩薩峠」
...騒ぎ、驚き、怖れ、憂えている人々の罵る声を聞いてみるとこうです...
中里介山 「大菩薩峠」
...その色の多くが失われることが怖れられる...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...いつか怖れを忘れ...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...君の物好には予々(かね/″\)怖れ入つてゐるんだから...
牧野信一 「冬物語」
...人間は誰しも死を怖れる...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ヤジられる怖れはない...
吉川英治 「折々の記」
...百官もまた彼の暴威に怖れて...
吉川英治 「三国志」
...怖れいりますが」「なんだ...
吉川英治 「私本太平記」
...正成には大きな怖れだった...
吉川英治 「私本太平記」
...この辞句の裏には何よりも信盛が自己の罪のみを汲々(きゅうきゅう)と怖れて弁解している気もちが出ている...
吉川英治 「新書太閤記」
...怖れ気もなく云いたてた...
吉川英治 「新書太閤記」
...逃亡を怖れて老夫婦に磨(す)り臼(うす)を背負わせた...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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