...省三は怖る怖る女の顔に眼をやつた...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...あのナヂェージダ・イーノヴナのごとき婦人の存在が現在の社会及び次世代に及ぼす怖るべき害毒を...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...裸の松の怖るべきことを知らないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...ちゃあーんときまっていますから」「なるほど――」怖る怖る手に取り上げて...
中里介山 「大菩薩峠」
...米友は怖るるところなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...あいつが大津の方へ向けて先発していた! それを忘れていたのが我等の抜かり――道庵の尻抜けは怖るるに足らず...
中里介山 「大菩薩峠」
...兇暴なる土人の襲撃の怖るべきことは猛獣以上である...
中里介山 「大菩薩峠」
...怖る怖る相手の顔を見つめながら言った...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...あなた方は印度の子供を純朴で、神を怖るる、勇敢な男女に育て上げることも出來るし、又彼等を甘やかして、人生の荒波を乘切ることの出來ない、外國の美服を※うて、後になつて、それを廢さうと思つてもなし得ない軟弱な人間にすることも出來るのである...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「印度の婦人へ」
...生贄をふやすという怖るべき目的のために協力したことでしょう」ハリスは答えなかった...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...私は怖る怖るコツプを口もとへ当てがつて...
牧野信一 「妄想患者」
...たちまち眼前へ立ちはだかった人を極めて怖るる余り...
南方熊楠 「十二支考」
...牛の性はその死を聞く時は太(いた)く怖る...
南方熊楠 「十二支考」
...牛の性は死を聞いて太(いた)く怖るるがために殺すに忍びず...
南方熊楠 「十二支考」
...怖るべき敵を怖るるは決して怯気(きょうき)ではない...
吉川英治 「三国志」
...怖るるに足らぬが...
吉川英治 「新書太閤記」
...秀吉の顔を見ると、わかるのか、怖るるのか、嘶(いなな)いたり、蹄(ひづめ)を鳴らしたり、躁(さわ)がしいこと夥(おびただ)しい...
吉川英治 「新書太閤記」
...まことに怖るべき大言といわねばならない...
吉川英治 「随筆 新平家」
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