...全部に忿懣(ふんまん)を感じた...
太宰治 「佐渡」
...この惨めな現状に対する忿懣(ふんまん)から...
太宰治 「惜別」
...私のごちゃごちゃの忿懣(ふんまん)が...
太宰治 「畜犬談」
...誰にとも無き忿懣で...
太宰治 「津軽」
...妻に裏切られた憤りと忿懣に口もきけぬくらい顔を痙攣(ひきつ)らせつつも...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...重ね重ね思いやりがなさ過ぎるのに又しても忿懣(ふんまん)を覚えながら...
谷崎潤一郎 「細雪」
...子供じみた忿懣(ふんまん)を洩(も)らすのだと思って...
谷崎潤一郎 「細雪」
...遣る方ない忿懣(ふんまん)を感じているのであるが...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...なんだか二人の間の交誼の十分の九は忿懣から成立つてゐるとでも云ひたい位である...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...不具(かたわ)にまで傷づけられた民族の誇りと声なき無数の苦悩を載せる故国の土地!そのお前の土を飢えたお前の子らが若い屈辱と忿懣をこめて嚥み下(くだ)すとき――お前の暖い胸から無理強ひにもぎ取られたお前の子らがうなだれ...
槇村浩 「間島パルチザンの歌」
...田舎にくすぼる忿懣を歌に託したのであろう...
柳田国男 「故郷七十年」
...抑圧された忿懣がよどんでいた...
山川方夫 「演技の果て」
...「どういうつもりでしょう」と登は忿懣(ふんまん)を抑えかねたように云った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...「それではやはり甲辰の事のおにくしみがまだ解けないのですか」「甲辰の事に関して水戸藩士の一部が高松侯に忿懣(ふんまん)をいだいているのは事実です...
山本周五郎 「新潮記」
...忿懣(ふんまん)の色を顔にみなぎらせた...
吉川英治 「三国志」
...忿懣(ふんまん)に忿懣を重ね...
吉川英治 「三国志」
...そうお怒りにならないでも……」一徹な忿懣(ふんまん)の前には...
吉川英治 「私本太平記」
...忿懣(ふんまん)の果て...
吉川英治 「私本太平記」
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