...この故に念々頭々かの観音力を念ずる時んば...
泉鏡花 「おばけずきのいわれ少々と処女作」
...ただ先登に進まんと念ずるのみ...
太宰治 「右大臣実朝」
...と頗る現実的な事を一心に念ずる下品な有様となつた...
太宰治 「津軽」
...念ずるようにその顔を視詰めた...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...汝を怖れ勇と意氣忘れしめんと念ずるや?汝は槍に逃れ行く我が身の背をばよも刺さじ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...『我の行かんと念ずるを止むる勿れ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...廣く世人の注意を惹きたいと念ずる...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...祖父の回復を念ずるルイザの祈祷(きとう)をいっしょにくり返しながら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...身も魂もこれ限り消えて失(う)せよと念ずる耳元に...
夏目漱石 「薤露行」
...其心は即ち子供の平等一様に幸福ならんことを念ずるの心なり...
福沢諭吉 「新女大学」
...自ずと涌き出ずる詩情を希ひたいと念ずるのであつたが...
牧野信一 「痩身記」
...静かな家庭がもちたいと念ずる願ひが...
柳田國男 「家を持つといふこと」
...同じ方法の広く他の無形の疑問にも延長せらるることを念ずるために...
柳田国男 「年中行事覚書」
...自分の念ずるのも日月星...
柳田国男 「山の人生」
...朝廷を大事と念ずる誠意とは...
吉川英治 「私本太平記」
...殺したくないと念ずる思いが真剣にこみあげてくるのであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...仏を念ずることによって無礙(むげ)の慈悲に達しようとする方が...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...すなわち業縁の中にあって自ら安んぜず仏を念ずるの心があるならば...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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