...両袖(りょうそで)で顔を抑(おさ)えて物を念じるようにした...
有島武郎 「或る女」
...そこまで徹したいと念じる...
種田山頭火 「其中日記」
...早く帰ってくれればいいと念じることさえあった...
豊島与志雄 「道化役」
...二人は、そのままの形で、俯向いて、何か念じると、だんだん、お由羅が、首を下げてきて、左手に金剛杵をもったまま、壇上へ、片手をついてしまった...
直木三十五 「南国太平記」
...いゝ男を選んで倖せになつてくれるといゝと念じる...
林芙美子 「崩浪亭主人」
...神仏をさえ念じる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...仏を念じる時にも...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この大切な窯の正しい味方となって頂きたいといつも心に念じる...
柳宗悦 「小鹿田窯への懸念」
...諸仏を念じるようなものである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...私は来るべき十年廿年が更に尚私にとつて和紙の歳月であることを念じる...
柳宗悦 「和紙十年」
...千鶴子さんの念じる神...
横光利一 「旅愁」
...今は人人の念じるところ...
横光利一 「旅愁」
...マルクスにもエンゲルスにもないややこしい哲學を述べましたけれども僕はほんたうに人類がよい社會を作るために平等を念じるならば...
吉川英治 「折々の記」
...菩薩(ぼさつ)の行(ぎょう)をとって凡身の浄化を念じるものであり...
吉川英治 「親鸞」
...お上人様の仰っしゃったような長い文句を念じる代りになりまするか」「なりますとも...
吉川英治 「親鸞」
...念じるように見まもっていると...
吉川英治 「源頼朝」
...頭殿の愛から見離されないように――念じるの余りに勤める朝夕の化粧としか...
吉川英治 「源頼朝」
...きれいに敗れたいと念じるのみだ」「勝てないと思ったら...
吉川英治 「宮本武蔵」
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