...快く、暖かに、柔かに其中に住み、靜かに讀書し思索し戀愛し團欒し休息し安眠するが爲に住宅の功を起すのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...いいようなく快く胸の中のわだかまりを一掃したように見えた...
有島武郎 「或る女」
...令弟を純愛せる気高き姫の上に温き涙の抱擁もて快く御受け容れ下さいまして...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...君はもう快くなつて金網機をセツセと織つてゐる...
種田山頭火 「行乞記」
...快く夜食の箸(はし)をとりしあとは...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...すべてを美しく気高く快くなした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...頼まれても快く歌わないことを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あの閻魔堂の前は快く通ることは出来ない...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...『松山様』といえばどこでも快く宿を引受けた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...都会人らしい、ユーモアが、快く流れていて、聡明で、謙遜で、イギリス風のエッセイとは、又別の味がある...
直木三十五 「大阪を歩く」
...(心残り無く死ねる、戦場で死ぬよりも、この方が、大丈夫として立派だ)人の出来ないことをして、そうして、こういう死をもって、なお世間へ、自分を記憶させることの出来る自分を、快く感じながら、大作は、馬上に揺られて行った...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...藤野が宜(よろ)しいと快く請合(うけあ)って呉れて...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...快く返答するかと思われる...
二葉亭四迷 「浮雲」
...快く応じてくれた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...まるふた月快く使っておいてくれたのじゃねえか...
正岡容 「寄席」
...私が一家の飛散を快く思ったのも...
松永延造 「職工と微笑」
...犬すなわち往きてその草を食い頭痛たちまち快くなった...
南方熊楠 「十二支考」
...勝家にも快くないこと勿論だ...
吉川英治 「新書太閤記」
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