...一、その間にカメラのすえつけならびに操作準備、照明器具に関する作業、マイクの操作準備、大道具の取りはずし、移動の用意など、必要に応じて、要するにいっさいの荒々しき作業を片づける...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...」守衛は、明智小五郎を見知りませんでしたけれど、館長や警視総監といっしょだものですから、命令に応じて、すぐさま持っていたかぎで、大きなガラス戸を、ガラガラとひらきました...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...丹波、但馬の二国に、山災ありしとき、使を遣して、幣帛を雷神に捧げしに、雷声忽に応じて、火災自ら滅すと云うは、雷神を以て、雷火の神とする者にして、此場合に於ては、火神は天火の神格化なり...
高木敏雄 「比較神話学」
...もっとも時代の推移に応じて化け物の表象は変化するであろうが...
寺田寅彦 「化け物の進化」
...蓋し公式はその場合々々の状態に応じて...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...それに応じて「何んでえ」職人のからかいとしては...
直木三十五 「南国太平記」
...視野が隙間に応じて底辺三尺くらいの三角形にくりぬかれ...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...実隆の方でもまた政弘の所望に応じて『新古今和歌集』を書写して遣わした...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...[102] 第三クラスの葬儀 フランスでは葬儀屋が料金に応じて儀式を九段階に格付けしていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...声に応じて、種々(いろいろ)な料理が運び込まれ、酒宴は酣(たけなわ)になる...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...百合子が声に応じて顔をあげたなら...
牧野信一 「南風譜」
...それに応じて加減して行かねばならない立場に居るのが私なのだから...
水野仙子 「脱殼」
...栗山が五十三歳で幕府の召(めし)に応じて江戸に入(い)った天明八年には...
森鴎外 「渋江抽斎」
...その国民たちにそれぞれの自然〔生れつき〕に応じて職を与えよ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それに応じて、銅鑼(どら)が宮の方々から鳴り出した...
横光利一 「日輪」
...徳川内府の命にも応じて...
吉川英治 「大谷刑部」
...誰か先陣を承って、水関(しすいかん)(河北省・水(しすい))の関門を攻めやぶる者はないか」すると、声に応じて、「われ赴(ゆ)かん」と、旗指し物を上げて名乗った者がある...
吉川英治 「三国志」
...――が、かれは、渡りに舟と、応じてしまい、しかも単独の和議を成立させた...
吉川英治 「新書太閤記」
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