...彼は忘我の状態で仕事に没頭している...
...瞑想によって忘我の状態に入ることができる...
...アートに没頭するとき、忘我の状態になることがある...
...ダンスをするとき、私は忘我の境地に達する...
...忘我の状態で活動することが、創造性を高めることができる...
...忘我によつて實在の底を搜る心を解する者の一路である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...忘我と沒入との生活があり得ないだらうか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...それからというもの葉子は忘我渾沌(ぼうがこんとん)の歓喜に浸るためには...
有島武郎 「或る女」
...そして忘我的な、苦痛にまでの有頂天、それは極度に緊張された愛の遊戯である...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...文學は最早單なる遊戲や詠嘆や忘我の國ではなくなつた...
石川啄木 「硝子窓」
...そんなときにうっかり忘我的研究をつづけていると...
海野十三 「科学者と夜店商人」
...忘我の境にひたれるかと思うと...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...急速な無思慮な忘我的な全く本能的な悪行であり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...米友が手練の入興はようやく酣(たけな)わになりまさって行って――ようやく忘我の妙境に深入りして行く...
中里介山 「大菩薩峠」
...もっと恍惚(こうこつ)とした忘我の状態でしゃべるものである...
中島敦 「狐憑」
...彼は尻を立てた黒猫のような格好で、忘我の中に、そのまま凝乎(じっ)と蹲(うずくま)っていた...
橋本五郎 「自殺を買う話」
...冷たい忘我だけなのです...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...忘我とを地獄の門として居る為に...
宮本百合子 「黄銅時代の為」
...「没我」と云い「忘我(ぼうが)」と云い...
柳宗悦 「工藝の道」
...いいしれぬ忘我のこころよさを内にさそわれてくる...
吉川英治 「私本太平記」
...尊氏は自分で書いた弔文(ちょうぶん)にひきずりこまれているような忘我の境に立ってそれを真剣に読みつづけていた...
吉川英治 「私本太平記」
...ここも同じ人間のすむ地上かと忘我のあやしみに打たれたのも無理はなかった...
吉川英治 「平の将門」
...そこにややしばらく忘我の態(てい)で立っていたが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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