...彼女との思い出が忘却できず、つらい...
...彼は忘却の彼方に消えていった...
...忘却したい過去がある...
...時間がたてば忘却されるだろう...
...忘却曲線に従って記憶が薄れる...
...時の何時(なんどき)たるを忘却したりき...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...忘却の眠に沈んでいても...
芥川龍之介 「神神の微笑」
...若しくは隣人を愛することを忘却した刹那にも猶神を愛する道はあるか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...陰府の生活は忘却睡眠を特徴とすとユダヤ人は考えていたのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...ほとんど我を忘却した...
太宰治 「玩具」
...世人(せじん)の一半は彼等が名を忘却したる時において...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...いかに前後を忘却していても...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...やがては空虚な殿堂となって忘却のうちに崩壊するだろう……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...御教訓として忘却してはおりませぬ...
直木三十五 「南国太平記」
...すまん訳だが前後を忘却して寝てしまった」「それからどうなさいました」と今度は細君の方から催促する...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...月夜よし海鳥の像の傍らのテラスに合はす杯の音巴里のことは今ではすつかり忘却の霧の中に這入つてしまつたのでどこに海鳥の像があつたか思ひ出せない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...ハナは全く忘却され...
南方熊楠 「十二支考」
...みずからその志操を忘却して乞盗に儔(たぐ)うるものなり...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...忘却は、虚無は、かくして無限に平板な明け暮れは、空しく四方から海のやうに襲つてくる時に...
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...而して之を実地に応用するは必らず先づ一個人より始めざるべからざることを忘却せんには...
山路愛山 「信仰個条なかるべからず」
...欲レ弁已忘レ言といふに至つて其自然と己とを合して自他を忘却し...
山路愛山 「凡神的唯心的傾向に就て」
...最も偉大なる模範は吾人の畏敬すべきものなりてふ真理の他の一辺を忘却したらんには...
山路愛山 「明治文学史」
...忘却の甘みに救われるような人間は...
和辻哲郎 「転向」
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