...彼女との思い出が忘却できず、つらい...
...彼は忘却の彼方に消えていった...
...忘却したい過去がある...
...時間がたてば忘却されるだろう...
...忘却曲線に従って記憶が薄れる...
...女(め)の童(わらは)も忘却してしまつたに相違ない...
芥川龍之介 「好色」
...彼のやうなイゴイストがそのイゴーの忘却によつて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...陰府の生活は忘却睡眠を特徴とすとユダヤ人は考えていたのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...忘却のかなたに沈み去った...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...忘却の淵に引きずり込まれた五...
太宰治 「創生記」
...のみならずくる時の道はなるべく忘却することに努めている...
辻潤 「ふもれすく」
...往々にしてその根幹を忘却しがちである...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...彼らほど忘却のふうを多く有するものはない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...されど此(かく)の如く死したる典型の中(うち)歌麿はその技術の最も円熟したる時代にありては全く不可思議なる技能を以て能(よ)く個人の面貌の異なる特徴を描出(えがきいだ)し見るものをしてしばしばかの動(うごか)すべからざる典型の如何(いかん)を忘却せしむる事あり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...自分がきめてもいいから楽ができなかった時にすぐ機鋒(きほう)を転じて過去の妄想(もうそう)を忘却し得ればいいが...
夏目漱石 「倫敦消息」
...忘却の彼方(かなた)へ消えてゆく中にあって...
野村胡堂 「胡堂百話」
...さうして忘却の錨をとき...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...その年月の長きほどにますます人間世界の事を忘却して...
福沢諭吉 「慶応義塾学生諸氏に告ぐ」
...忘却と暗黒の海へと消え去る運命だった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...忘却のぬるま湯に落ちて行った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...「師恩の広大なることを忘却仕間敷」と翁の手記に在る...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...この忘却を拂ひのけやうとする努力は...
横光利一 「榛名」
...大忘却の奥ふかく合されて行く安楽の二なきを知れる我れながら...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
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