...将門(まさかど)が忘れがたみ...
泉鏡花 「薄紅梅」
...彼女は二歳の忘れがたみを抱いて...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...亡妻の忘れがたみの女兒を道伴れにした...
海野十三 「心靈研究會の怪」
...白すみれ忘れがたみよ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...忘れがたみ一こよひ天(あめ)なる花苑(はなぞの)の美(うま)し黄金(こがね)のおばしまに...
薄田淳介 「白羊宮」
...治部少輔の忘れがたみであることを感づいていた行者に対して...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...夫の忘れがたみで...
寺田寅彦 「病室の花」
...その忘れがたみも...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...その忘れがたみのネルロ――実の名はニコラスというのだが...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...立つて『忘れがたみもよしなし』といふ...
野口米次郎 「能楽論」
...そのことも私は「忘れがたみ」として一冊は書き残したい...
原民喜 「死と愛と孤独」
...さては恩ある忘れがたみに切めては露の情もあるべきを...
一葉 「暗夜」
...風摩小太郎の現在の忘れがたみなのです」「お前はときどき途方もないことを言いだすが...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...ジョン・エム・スタールの「忘れがたみ」“LETTER OF INTRODUCTION”といふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...その中でも忘れがたみの皇子はそばへ置いておきたく思召したが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...帝は一の皇子を御覧になっても更衣の忘れがたみの皇子の恋しさばかりをお覚えになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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