...忍草の若芽うらめしきまで見すぼらしきもかへりて興あらめと...
石川啄木 「閑天地」
...亂れ苦(くるし)き忍草(しのぶぐさ)の露と消えにし人...
高山樗牛 「瀧口入道」
...近頃評判になつてゐる『源氏物語忍草(しのぶぐさ)』といふ日本一の好い男のことを書いた本さ」「へエ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...又うるさい物貰ひなら去年の暮以來御難だとでも言つて歸せ」平次は讀み耽けつてゐる『源氏物語忍草(しのぶぐさ)』から顏をあげました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ずっと陽照りつづきで檐下(のきした)の忍草(しのぶ)までグッタリと首を垂れている...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...軒の忍草(しのぶ)が得意に青をひろげていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...窓さきの吊(つ)り忍草(しのぶ)が濡れてあざやかに葉を伸ばしている...
山本周五郎 「契りきぬ」
...庇(ひさし)からおちる雨滴(あまだ)れがしきりに吊り忍草の葉を叩き...
山本周五郎 「契りきぬ」
...その中(うち)に或る深山の谷間を通ったら福岡地方で珍重する忍草(しのぶぐさ)が...
夢野久作 「近世快人伝」
...忍草(しのぶ)が在るぞ...
夢野久作 「近世快人伝」
...こんな曲りかけた家などに配合すると藪からしの太い蔓も忍草(しのぶぐさ)よりもはかない風情(ふぜい)が見えないでもない...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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