...どうして現在の状態から抜け出してほんとにかしこに移り住んだものだろうか? 彼の考えうることは何か新しい忍苦をおこなうこと...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...しかしながら、この永い忍苦は、姉さんにとって、決して無駄(むだ)ではなかったと思う...
太宰治 「正義と微笑」
...君が忍苦三十年の生んだ子...
太宰治 「HUMAN LOST」
...リップスはすでに忍苦の快感を考察している...
中井正一 「スポーツの美的要素」
...宗教的忍苦、スパルタ的教養、プロテスタンティズムにも流れており、ヨーマン層的倫理にも尾を引くとともに、また一歩方向を変えれば、東洋的、老子的、竹林の七賢の如き、逸人的逃避から、やがて、カストリに一時のつかの間の主観的遊離をむさぼる型態にまで、同じ一つの根をもっているのである...
中井正一 「知識と政治との遊離」
...三年間の軍隊生活の堪へがたい忍苦...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...女らしさにますます忍苦の面を強要している...
宮本百合子 「新しい船出」
...このような忍苦の生活をなしえたのは...
柳田国男 「山の人生」
...支那人のやうな忍苦の力と勤倹質素の心とが無い...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...曹操の恩に甘えるくらいなら何でこんな忍苦をしておりましょう...
吉川英治 「三国志」
...あわせて将士の忍苦精励をなぐさめた...
吉川英治 「三国志」
...われに越王勾践(えつおうこうせん)の忍苦(にんく)あり...
吉川英治 「神州天馬侠」
...その間の忍苦辛酸(にんくしんさん)を忘れられない三河譜代の老臣たちは...
吉川英治 「新書太閤記」
...今の盤石(ばんじゃく)のような御忍苦を...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...その姿のとおり清麗な女性の慎みと忍苦に耐えて来たことも...
吉川英治 「日本名婦伝」
...拙者も永い忍苦(にんく)はしませぬ...
吉川英治 「夕顔の門」
...その間の忍苦に耐えよと励ますようにもひびいた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...従って多くの艱難忍苦の経験が堆積しているのであるが...
和辻哲郎 「鎖国」
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