...薄い透明な水蒸氣が忍び足して低地から這ひ騰り...
アーヴィング 高垣松雄訳 「クリスマス・イーヴ」
...忍び足に寝台に近よってしげしげと二人の寝姿を見守った...
有島武郎 「クララの出家」
...忍び足する夫人の駒下駄が...
泉鏡花 「婦系図」
...忍び足で廊下を歩いた...
梅崎春生 「風宴」
...雪子の研究室の方へ忍び足で近づいていったのである...
海野十三 「四次元漂流」
...サイラスは忍び足でその男のそばに近づいた...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...簔虫の難攻不落と頼む外郭の壁上を忍び足ではい歩くに相違ない...
寺田寅彦 「簔虫と蜘蛛」
...忍び足にかけ行くものがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...忍び足でそろそろと迫ってくる...
久生十蘭 「白雪姫」
...行手に獲物を嗅ぎつけた時のような忍び足になった...
久生十蘭 「魔都」
...せまい廊下をいくつもいくつもそっと忍び足で通りぬけて行った...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...」忍び足でもどつて來たお米が首を出して...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...音たてさせじと忍び足...
三宅花圃 「藪の鶯」
...私は十歩ほど忍び足になって...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...おりつは忍び足で廊下をゆき...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...兄の耳を恐れるように、忍び足で、殆んどもの音を立てずに支度をした...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...穿(は)き馴れたわらじの音もさせぬ忍び足で...
吉川英治 「江戸三国志」
...何も問わずに忍び足で戻ってきてしまった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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