...嗚乎併し暗き否定の底にも洞穴に忍び寄る潮の如く微かににじみ來る肯定の心よ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...8.和譯P.1421.夜間忍び寄る敵を鐡條網が喰ひとめる...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...されど用心きびしきことなれば中々忍び寄るだに覚束なく存候ところ...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...私はそっとそのうしろに忍び寄ると...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...あわれ無心に花を吸う小蝶に忍び寄る...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...窓の外へ忍び寄ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...跫音(あしおと)も立てずに部屋の外へ忍び寄ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...庭から忍び寄る曲者の足音にも氣が付かなかつたでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...得物を隠し持って忍び寄る...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...風で巣から落ちた小雀の側へ猟犬が忍び寄ると...
久生十蘭 「魔都」
...我が身に忍び寄る危険などつゆ知らず...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...やがて忍び寄る異変を感じ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...御陣屋近く忍び寄るところを...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...袋竿で憐れな蝉を捕獲しようと忍び寄る風情を...
牧野信一 「蝉」
...唯(と)ある森蔭の墓所に忍び寄ると...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...忍び寄る賊のようにじっくりと流れていった...
横光利一 「上海」
...霧をくゞつて來る水の忍び寄る柔(やさ)しい響...
吉江喬松 「霧の旅」
...彼は闇夜を透して見ると二人の男が梯子(はしご)を登ってドーブレクの部屋の前に忍び寄るらしい...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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