...おれはお前も愛するが去った妻も捨てるには忍びない...
有島武郎 「或る女」
...なんとしても忍びないことのように思われた...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...このまま放置するには忍びないだろう...
海野十三 「奇賊悲願」
...彼は見るに忍びないものを見たのだ...
海野十三 「恐怖の口笛」
...それを考へれば養父に迷惑をかけるのは忍びないことだが...
小穴隆一 「二つの繪」
...そうしてとうてい見るに忍びない事実を見ても...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...諸君はとうてい手をこまねいて傍観するに忍びないで...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...それは私の今後の生活の苦闘を思ふと彼女をその中に巻きこむに忍びない気がしたからである...
高村光太郎 「智恵子抄」
...しかし大成は父親の遺したものであるから自分一人で取るに忍びないので...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「珊瑚」
...びっくりさすに忍びないから...
田中貢太郎 「酒友」
...聞くに忍びないようなことを口にして狂乱する狂態は...
田中貢太郎 「文妖伝」
...何(なん)だか去るに忍びないやうな気がした...
田山花袋 「父の墓」
...ここでお聞過しにするに忍びないのでございまして」「異(い)なことをおっしゃいます...
中里介山 「大菩薩峠」
...この時代をやりすごすには忍びないのだつた...
林芙美子 「浮雲」
...理由もない聞くに忍びない文句でさんざんに祖母を毒づいてゐるのであつた...
牧野信一 「毒気」
...兄弟の一人にいう――鏡に写った自分のきれいな素朴な顔から離れるに忍びないでいる一人に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神童」
...自分は見るに忍びないつらさを味わうであろうと思い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...なんだか去るに忍びない気持すらするのであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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