...おれはお前も愛するが去った妻も捨てるには忍びない...
有島武郎 「或る女」
...生きて相見(あいまみ)えることは部下として忍びないものがあった...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...唯見るに忍びないからだ...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...桑は不思議な物として見るに忍びないので手厚く葬った...
田中貢太郎 「蓮香」
...断るのは忍びないけれども...
谷崎潤一郎 「客ぎらい」
...小さい家庭の係累(けいるい)などのためにこの若い燃ゆる心を犠牲にするには忍びないと思う...
田山花袋 「田舎教師」
...自分は到底お前と別れ別れになっておるに忍びないことを覚(さと)った...
コナン・ドイル 新青年編輯局訳 「臨時急行列車の紛失」
...年を取りつゝある両親の手前どうも己れは忍びない...
徳富蘇峰 「弟を葬る」
...その無惨なる天刑(?)の存することをまともに見るには忍びないはずであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...この書物を失うには忍びないというのが駒井の愛惜(あいじゃく)でした...
中里介山 「大菩薩峠」
...このまま見捨てるには忍びないものがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...弥三郎には忍びないことでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...愛する者に悲しみを見せるのは忍びないことであるけれど...
モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 婦人文化研究会訳 「探偵小説アルセーヌ・ルパン」
...情において忍びないが...
牧逸馬 「双面獣」
...去るに忍びない心持もあったが...
水上滝太郎 「大人の眼と子供の眼」
...見るに忍びないほど苦しげな表情は...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...……………………私はこのあとのことを書くに忍びない...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...そのご最期まで見るには忍びないので...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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