...主治醫眞鍋氏は先生の靜かな臨終を亂すに忍びないからと云つて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...然し私としてはその二つの何(いず)れをも潔(いさぎよ)く捨てるに忍びない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...自分はたといどんな詰まらぬ句であっても一句でもそれを棄てるに忍びない...
高浜虚子 「子規居士と余」
...てんめんとして去るに忍びない独逸製児島高徳の胸中と...
谷譲次 「踊る地平線」
...父母の悲痛の状態は見るに忍びないほどであつた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...そういう時に限って未練が出てやめるに忍びない...
寺田寅彦 「自画像」
...一人だけで占有するには忍びないほどの心持にはなっているらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...あのように疑いを知らぬ人の子を長く迷惑の谷に沈めて置くというのは忍びないことでございます――白骨を無事に立ったとはいうものの...
中里介山 「大菩薩峠」
...さすがに見るに忍びないか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...メアリの門出(かどで)をくじくのは忍びない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...田舎の居酒屋で僕にとつて最も見るに忍びない光景は...
牧野信一 「川蒸気は昔のまゝ」
...理由もない聞くに忍びない文句でさんざんに祖母を毒づいてゐるのであつた...
牧野信一 「毒気」
...一片の楮紙でも無駄にするには忍びない...
柳宗悦 「和紙の教へ」
...知人の難儀を見るに忍びないで...
柳田国男 「故郷七十年」
...棹や櫂で掻乱するに忍びないようなみごとさであろうと思われた...
柳田国男 「雪国の春」
...書くに忍びないような気がした...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...山荘から突き出すには忍びない」「では...
吉川英治 「親鸞」
...無用なあぶれ者の土足に踏み荒されるのは忍びないこととして...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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