...越(こし)より飛騨(ひだ)へ行くとて籠(かご)のわたりのあやうきところどころ道もなき山路にさまよひてこの前置はこの句の価値を増減するに足るほど重要なものではないのでありますから前条句意を解釈する上には必要のないものとして掲げなかったのでありますが...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...妻と私との結婚以来の顛末なぞは何ら必要のないものではあったが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...他を試みる必要のないほど料理人の腕はわかる...
谷譲次 「踊る地平線」
...解決する必要のない問題は問題ではないからである...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...云い出でる必要のないものとして...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...パンを得る必要のない芸術は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...心を詮索(せんさく)しあふ必要のない明るさがあり...
林芙美子 「浮雲」
...それは何等卑下する必要のないことなのだ...
葉山嘉樹 「氷雨」
...必要のない帆布や綱具のようなものばかり投げおろした...
久生十蘭 「海難記」
...じぶんの頭をうっとりさせる必要のない久世(くぜ)氏が...
久生十蘭 「キャラコさん」
...あなたの自尊心を傷つけてまであばきだす必要のないことですから...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...俺は必要のない人のものを奪って...
平林初之輔 「探偵戯曲 仮面の男」
...悩む必要のない点が一つあります...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...できるなら一所懸命になって自分で妻の教育のやり直しをしたりなどする必要のない女はないかとだれも思うのでしょう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「必要のない限り出歩くなと云ってあるじゃないか...
山本周五郎 「風流太平記」
...自分の命を売って食わなければならない者たちです」「その男たちも事情を知っているのか」「私は必要のないことを情(じょう)にまかせてしゃべるような人間ではございません」「そうらしいな」と兵部が頷いた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...する必要のない今の期間だけでも...
横光利一 「旅愁」
...戦う必要のないまでに...
吉川英治 「三国志」
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