...但し「成長の慾望」は必ずしも常に「我の成長の慾望」として意識に現はれて來るのではない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...尤もこれが必ずしも彼を不愉快にするとは限らない...
石川啄木 「葉書」
...山は必ずしも登らないでも眺めても...
竹久夢二 「砂がき」
...必ずしも彼女が責められるべきではないのであるが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それが必ずしもそうではなく...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...映画の観客は必ずしも学問としての物理学を学んではいない...
寺田寅彦 「映画の世界像」
...その方法概念はリッケルトの科学論――それは元来主客の認識論的対立から出発した――にとって必ずしも適切ではなくなるわけである...
戸坂潤 「科学方法論」
...だがこの点は必ずしも当ってはいない...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...必ずしもと云うのは...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...必ずしも消滅し去るものでない...
新渡戸稲造 「自警録」
...必ずしも春一がはじめから小夜子を弄ぶ気であったとは主張しません...
浜尾四郎 「死者の権利」
...けれどもこれが必ずしも先生の臆病とばかりは云はれないのである...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...まだ姫君である間は必ずしも親の姓氏を明らかに掲げている必要もないから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...(c)また「エッセー」を書くもの〔物事を審査検討する者即ちモンテーニュのような評論家〕必ずしも実績は挙げない*であろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ところが実際は必ずしもそう人は我儘(わがまま)なものでなかった...
柳田國男 「地名の研究」
...しかし、いちいちについては、異説紛々であり、必ずしも、一致していない...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...必ずしも右のごとき緊密な文化圏の統一を示すものではない...
和辻哲郎 「孔子」
...必ずしも肉欲や食欲を克服することではないからである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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