...本年の末までには引かせて貰へるといふ心頼みを持つてゐたのだらう...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...一週間と云った彼の口約を心頼みに...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...売卜の詞によって縋っている者がその縋っている者を悪いようにはしないという心頼みがあるからであった...
田中貢太郎 「賈后と小吏」
...万一を心頼みにして...
田中英光 「オリンポスの果実」
...それらしい横文字を書いた書物でも見つかったら――と何のよりどころもない果敢(はか)ない心頼みで...
中里介山 「大菩薩峠」
...さうでもしてくれればいいがとせめてもの心頼みにもしてゐたのです...
野口雨情 「石川啄木と小奴」
...唯一の頼みは、盗んだのが近頃府内を騒がす怪盗風太郎ならば、三日とたたない内にきっと返してくれるだろうという一事だけ、友白は萎(しお)れ返りながらも、それを心頼みに、二日まで空しく待ってみました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...唯一の頼みは、盜んだのが近頃府内を騷がす怪盜風太郎ならば、三日とたゝない内にきつと返してくれるだらうと言ふ一事だけ、友白は萎(しを)れ返りながらも、それを心頼みに、二日まで空しく待つて見ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...正(まさ)しく言ひしを心頼みに有るまじき事とは思へども明日(あす)は日暮も待たず車を飛ばせ来るに...
樋口一葉 「うつせみ」
...正しく言ひしを心頼みに有るまじき事とは思へども明日は日暮も待たず車を飛ばせ來るに...
樋口一葉 「うつせみ」
...まさかに予備門(一ツ橋外)まで往て見るほどの心頼みはなかつたが同級の男が是非行かうといふので往て見ると意外のまた意外に及第して居た...
正岡子規 「墨汁一滴」
...母との間が疎かった父にしてみれば「お父様っ子」として育った気立の優しい姉が誰れよりも心頼みだったし...
矢田津世子 「父」
...すべてがスッカリおわかりになりますことと……そればかりを心頼みに致しまして...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...私はそればかりを心頼みに致しましてこの病院でお手当てを受けております...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...どんな顔をなすって私を御覧になるか……と……それ一つを天にも地にもタッタ一つの心頼みにして……...
夢野久作 「少女地獄」
...唯一の心頼みじゃと...
吉川英治 「私本太平記」
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