...心配そうな眼を注(そそ)いでいた...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...ミチ子は心配そうにたずねました...
海野十三 「怪塔王」
...お味のところは……」秘書が心配そうに聞いた...
海野十三 「時限爆弾奇譚」
...そうして下されば全く安心です」天華堂は眉をよせて心配そうに...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鳩つかひ」
...ご承知ですか」彼は心配そうな様子である...
ストックトン Francis Richard Stockton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...会うたんびに心配そうな様子してなさって前のような花やかな笑顔(えがお)見せなさること一日もないのんで...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...彼の顔は急にひどく心配そうになった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...むずかしくならなければいいがと多少心配そうに見えた...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...心配そうな顔をした...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...」母はいつも心配そうに言うのだった...
堀辰雄 「幼年時代」
...雪之丞は、さも心配そうに、そういってくれる、この不思議な心友を、たのもしげに仰いだが、「実は、身に差し迫った難儀が出来まして、是非ともお前さまのお手で、お力がお借り申したく押しつけわざに伺(うかが)いましたが――」口ごもるのを、「そりゃあありがてえ、おれのようなものを力にしてくれた以上、どんなにでも及ぶだけ働くが――それにしても、気にかかる、その難儀というのを、早く聴かして貰いてえものだ――」と、膝がすすむ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...その無茶とはどんなことをするのだ」と豚吉が心配そうにききました...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...いかにも心配そうな...
山本周五郎 「風流太平記」
...心配そうに口をそえた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...」心配そうに云う千鶴子の前に立ったまま...
横光利一 「旅愁」
...濁浪のなかを、敢然、子が泳いでゆくのを見ると、頼房もすぐ裸になっておどりこみ、彼方の岸へ泳ぎつくまでは、さも心配そうに、身の危険も忘れて、子の闘いを見まもって行ったということであるが――彼の訓育は何事につけこうしたふうであった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...心配そうに見較べていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...聞えるのは二人の心配そうな話しごえばかりで...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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