...それに関する丹念な心覚えを書きとめた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...曠野の杜を飛々(とびとび)に心覚えの家数は六七軒と数えて十(とお)に足りない...
泉鏡花 「遺稿」
...心覚えの隔ての襖に触れて試(み)た...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...鳥越は私が物心覚えてからかなり人家の密集した町である...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...心覚えに書きつけて置いたものと仮定するのです...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...心覚えの額の破れ目から手を入れて探って見ると...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...「心覚えに書いておいたものらしゅうございまして...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...房一にはその男が近在のどこの部落の者だか心覚えがなかつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...世間にうとい一学究の書斎のガラス戸の中からながめたこの不思議な現象のスケッチを心覚えに書きとめておこうというのである...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...心覚えのあたりまでやって来ると朦ろな月の光に...
豊島与志雄 「地水火風空」
...中里生曰(いわ)くこの「生前身後」のことは最初から小生の心覚えを忙がしい中で走り書をしていて貰うのだから...
中里介山 「生前身後の事」
...ただ今日の心覚えを...
中里介山 「大菩薩峠」
...お礼の心覚えを辿(たど)って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...楽譜の心覚えや演奏上の注意やを書き入れるのは...
野村胡堂 「死の舞踏」
...呂昇のことを心覚えに記しておいた古いノオトを出して見た...
長谷川時雨 「豊竹呂昇」
...置場所などにも心覚えがある...
宮城道雄 「レコード夜話」
...先年――これももう二十年ばかり以前になる――その心覚えのやうなつもりで認めておいた...
三好達治 「池のほとりに柿の木あり」
...ほんの心覚えだけに...
吉川英治 「江戸三国志」
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