...その説明のための要旨を心覚えに書いてあったのが「戦争史大観」の第一版である...
石原莞爾 「戦争史大観」
...心覚えに書きとめておいたのかも知れない...
梅崎春生 「赤い駱駝」
...心覚えに書きつけて置いたものと仮定するのです...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...心覚になりましたほどのものでござりましたが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...心覚えをして置いた書架から無くなっている...
辰野隆 「愛書癖」
...心覚えのあたりまでやって来ると朦ろな月の光に...
豊島与志雄 「地水火風空」
...三千両は平次の心覚えを辿って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...筆跡に心覚えはないのか」平次はツイそんな細かいことまで訊く気になっておりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それをまた隠した場所の心覚えに違げえねえ」「――」「近江屋が殺された...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私の心覚えのある姓名の人であった...
宮本百合子 「或日」
...留吉は心覚えの両親の墓石を眼で捜してゐたが)あゝ...
三好十郎 「地熱」
...先年――これももう二十年ばかり以前になる――その心覚えのやうなつもりで認めておいた...
三好達治 「池のほとりに柿の木あり」
...いつか大弐を覘って忍び込んだ心覚えの場所から...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...昨日吸ひたる香煙(かうえん)の芳ばしき味ひ、しきりになつかしくて堪へ難きまゝに、われにもあらず長崎の方へ踵(くびす)を返して、飛ぶが如く足を早むるに、夢うつゝに物思ひ来りし道程(みちのり)なれば、心覚え更に無し...
夢野久作 「白くれない」
...内心覚悟を決めて薄笑いをもらしつつ...
横光利一 「旅愁」
...ほんの心覚えだけに...
吉川英治 「江戸三国志」
...心覚えのところから蒲団(ふとん)だけを引っ張り出し...
吉川英治 「新・水滸伝」
...つまりそれは仮りに定めた「物指(ものさし)」というものとの相対的な心覚えにしか過ぎません...
蘭郁二郎 「宇宙爆撃」
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