...心急(せ)きたる折ながら...
泉鏡花 「活人形」
...高田はしきりに心急ぎて...
泉鏡花 「活人形」
...心急(せ)きたる手元狂いて...
泉鏡花 「活人形」
...心急(せ)いた状(さま)に前褄が浅く揺れて...
泉鏡花 「薄紅梅」
...実はな、ちょと私用で外出をいたしおりましたが、俗にかの、虫が知らせるとか申すような儀で、何か、心急ぎ、帰宅いたしますると、門口に車がごわりまして、来客(らいかく)かと存じましたれば、いや、」と、額を撫でて笑うのに前歯が露出(あらわ)...
泉鏡花 「婦系図」
...女房は連(しき)りに心急(こころせ)いて...
泉鏡花 「海異記」
...何か心急がれていた...
大鹿卓 「金山※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28]話」
...悟(さとり)の日の晩(おそ)かりしに心急(せ)かれて...
高山樗牛 「瀧口入道」
...心急(せ)き急(せ)きなおよく見ると...
近松秋江 「霜凍る宵」
...欄下の溜池に海蟹(うみがに)の鋏(はさみ)動かす様がおかしくて見ておれば人を呼ぶ汽笛の声に何となく心急(せ)き立ちて端艇出させ...
寺田寅彦 「東上記」
...今行つたばかりの青年が心急(こゝろせ)きの体で引返して来た...
徳田秋聲 「二つの失敗」
...わたくしも亦窓の明るさ暖さに心急がず此の文を草し終るであらう...
永井壮吉 「冬日の窓」
...兵馬は心急がれていたけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...君がまな児はわが児にくらべ一つ上なる姉なりかく寂しきことを心に繰り返し早や君に送らんことに心急ぎふたたび車上の人となる...
室生犀星 「忘春詩集」
...心急(せ)き給ふ事なかれ...
夢野久作 「白くれない」
...今は心急ぐばかりである...
横光利一 「欧洲紀行」
...心急(せ)きます故」義平太は...
吉川英治 「大岡越前」
...かたがた心急(こころせ)いた余り人違いの無作法...
吉川英治 「剣難女難」
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