...それも心得た...
芥川龍之介 「西洋画のやうな日本画」
...されどよく見るに杖の携方を心得たるは稀なり...
永井荷風 「洋服論」
...もうちゃんと心得たもので...
中里介山 「大菩薩峠」
...月の輪や、羆の類が襲い来(きた)ったとしたならば、心得たりと、体をかわし、咄嗟(とっさ)には杖槍を七三に構えて、「さあ、かかってみやがれ」と、胆を据えるべき米友も、こんな可愛らしい部類に属する子熊に、じゃれつかれてみると、一応は、びっくりしたが、これを憎み扱う気にはなれません...
中里介山 「大菩薩峠」
...I君は心得たもので...
中谷宇吉郎 「大謀網」
...小使などに何が分かるものか」ここに至って下女もやむを得んと心得たものか...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...旦那方は秋祭の支度で眼が廻る騒ぎで――」番太の親爺(おやじ)は心得たことを言います...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...恐ろしい落着きと、心得た態度に、十何人の捕方は、ギョッとして立停りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...やって来てお島に縄を打つなんざ心得たもんで」「つまらねえ事を言うな」「ヘエ――」「それより大事な仕事があるんだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そんな事が大好きな方だから」八五郎は心得たことを言つてニヤリとしてをります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八五郎は心得たものでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そしてゴリオの部屋のドアは心得たように開かれていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...なにもかも心得たようにうなずいて微笑して...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...どの猴も必ず楽に木を伝い得るよう心得た人が多い...
南方熊楠 「十二支考」
...」エキステル、「心得たり...
森鴎外 「うたかたの記」
...一通り心得たような顔つきをしているのはどういうものかね...
森本薫 「華々しき一族」
...「心得た、さあ来い」そんなふうに刀を合わせると、こんどは爽快といってもよいほどの闘志が湧(わ)いて来た...
山本周五郎 「風流太平記」
...猿(さる)は心得たようにいっさんにとんでいく...
吉川英治 「神州天馬侠」
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