...葉子はそれだからなおさらの事もう来そうなものだと心待ちをしたのだった...
有島武郎 「或る女」
...北斗でもまた話しにやつて來るか知らんと心待ちに待つてるのだが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...今夜も誘いに来やしないかなと心待ちに待つようになる...
谷崎潤一郎 「紀伊国狐憑漆掻語」
...わたくしは今心待ちに梅の蕾(つぼみ)の綻(ほころ)びるのを待っているのだ...
永井荷風 「葛飾土産」
...それを心待ちに待ちかまえていましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...心待ちする俺だった...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...ダア……」何か自分の理解の出來る音の響を心待ちに待つてゐたらしい老人は...
南部修太郎 「霧の夜に」
...心待ちに待って居たらしい...
野村胡堂 「死の予告」
...手前の来るのを心待ちに待っていたのさ」「物好きも満更(まんざら)無駄じゃなかったわけで」「ハッハッ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...心待ちに八五郎の来るのを待っていたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今日はPCLの井関がポカをやりに来るやうな話だったので心待ちしてゐたが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...それでも女はなお男を心待ちにしながら...
堀辰雄 「曠野」
...梳櫛を片手に髪結馭者のやう古蝶馬鹿の骨頂は夫人が鳥を撃ち同飛乗の首尾よく下駄の先を見る同心待ちオートバイかと振返り同赤坂にやがて停職される客同女優髷あまり美人の結はぬもの同洋楽で夜は悩ませる学校出同香取屋がどうのと鼻緒付を買ひ同お仕度を留場は海老の腰で聞き同稽古所で跡見の服が安く見え同第八句の「香取屋は」浅草橋附近にあつた高級の下駄屋で...
正岡容 「大正東京錦絵」
...一週間ばかり心待ちに待っていたがトウトウ来ない...
夢野久作 「爆弾太平記」
...何か心待ちにするのか...
吉川英治 「江戸三国志」
...「そちの来るのを心待ちにしておった...
吉川英治 「江戸三国志」
...心待ちにしているものとおもわれまする」「もし...
吉川英治 「私本太平記」
...どんなに心待ちだったか知れないのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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