...それでもつて僕は新原得二に「六ヶ月たつてみなければ……」といふ二つの意味をふくめた心外な嫌味を言はれてゐる...
小穴隆一 「二つの繪」
...そう物惜しみをなさるなよ」「物惜しみとは心外な! 愚老は何とかして日頃の御恩報じがしたい...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...いくらか心外な感じがしなくもなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...心外なのはこの指の痛みです...
中里介山 「大菩薩峠」
...それとも作事方の」「おまえ喧嘩をしたんだろう」「私がですか」泰三は心外なことを聞くものだという眼つきをした...
山本周五郎 「思い違い物語」
...およそ心外なことばかりやらされた...
山本周五郎 「山彦乙女」
...少し心外な解釋だらうと思ふ...
吉川英治 「折々の記」
...心外なおことばを!」一声...
吉川英治 「三国志」
...「これは心外な仰せです...
吉川英治 「三国志」
...消息なきは、夏の初め頃より、鎌倉表におるためと思われまする」「はははは」と、俊基は手の杯を、左近へ与えて「どうやら、土岐は少々、あの若入道に、まいられておるそうな」「これは、心外な」と、単純な彼は、すぐムキな顔になった...
吉川英治 「私本太平記」
...「心外な」と、一ト言いって...
吉川英治 「私本太平記」
...心外な、という顔して、「何の!」と、ばかり追い込むと、信長も負けない気になって、駒の鐙(あぶみ)をたたきに叩いた...
吉川英治 「新書太閤記」
...まだそうなるには心外なような自分を足腰に残しているつもりなのだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...江戸表へ』三太夫は心外な顔をして...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...――心外な!彼はまたそれを...
吉川英治 「日本名婦伝」
...いささか心外なような顔色を示して答えた...
吉川英治 「源頼朝」
...心外な顔いろを露骨に示して...
吉川英治 「源頼朝」
...お通は心外なのであろう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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