...心利いた一人が蝶交(ちょうつがい)をはずすと...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...杉田老画伯は心利きたる人なれば...
太宰治 「花吹雪」
...この豚存外に心利きたる奴にて甲斐々々しく何かと世話しくれたり...
寺田寅彦 「東上記」
...何ういう使者だ、と聞かれたなら、内密の用につき、心利いた者を、至急、およこし下されますよう――火急の用にて、諸方へお知らせしておりますゆえ、手不足の当方より、一々、その旨を話す者を、差上げられませぬから、と――」こう云って、若党に「そちは、山一殿のところへ参り、善助を、高崎殿のところへ、やってくれ、口上を、間違えるな...
直木三十五 「南国太平記」
...何卒一つ、十分に――」「妾も、それは、心得ますが、牧の行方を調べて、牧の意見――斉彬を、呪えるか、呪えぬか、何より、かより、それが一番大事なことゆえ、心利いた者を、すぐに、走らせてもらえませぬか」「心得ましてござります」将曹は、暫く考えていたが「こちらより、両三人の者を――お方には、誰か、心づいた者がおりませぬか」「ここより人を出しては、目に立つであろうがな...
直木三十五 「南国太平記」
...心利(こころき)いた二三の人を召使って...
中里介山 「大菩薩峠」
...心利いた黒川屋のおかみさんの取りしきりぶりに見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...心利いた若い者の庄公を目附として...
中里介山 「大菩薩峠」
...心利いた三郎兵衛のはからいだと思えばこそであったろう――ところへ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...――この人達には、何か、わだかまりがあるな?と、心利いた太鼓持、年増芸者なぞは、思い当りもしたであろう...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...心利きたる幇間に頼みて...
夢野久作 「白くれない」
...心利いた奴じゃ」と言ううちに尾藤内記はソソクサと立上った...
夢野久作 「名君忠之」
...心利(こころき)いたる見所があれば...
吉川英治 「新書太閤記」
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