...初め心付かざりしが...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...幸子は、成る程そうだったのか、それでは井谷が送別会を今日にしたのも、雪子のために縁起を祝ってくれたのかも知れない、と心付いたが、そう云ううちにも客が後から後からと詰めかけて来、済まないけれどあたし時間の約束があるんで、………と、例の手を使って二人も三人も先に這入って行くのであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
......
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...吾人はまづ異(ことな)れるこの二種の芸術を鑑賞せんには全然別様(べつよう)の態度を取らざるべからざる事に心付くべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...何事の起ったのかと種彦はふと心付けばわが佇(たたず)む地の上は一面に踏砕(ふみくだ)かれた水晶瑪瑙(めのう)琥珀(こはく)鶏血(けいけつ)孔雀石(くじゃくせき)珊瑚(さんご)鼈甲(べっこう)ぎやまんびいどろなぞの破片(かけら)で埋(うず)め尽(つく)されている...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...始めから心付(こゝろづい)てゐるから...
夏目漱石 「それから」
...口止めやら心付けやらを存分にはずんで...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...或は藩中に居(い)てかえって自(みず)からその動くところの趣(おもむき)に心付かず...
福沢諭吉 「旧藩情」
...いやしくもこれに心付きたる者は...
福沢諭吉 「日本男子論」
...その時に私は大に心付(こころづ)きました...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...それとも心付かずしてあくまでも男子を凌(しの)がんとする驕慢(きょうまん)疎野(そや)の女よと指弾(つまはじ)きせらるることの面目なさよ...
福田英子 「妾の半生涯」
...もうすぐあなた方は心付かれるだろう...
正岡容 「我が圓朝研究」
...はっと心付いた瞬間の心持と何と似ているでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...画室の塵(ちり)一本もなきように綺麗に掃除しあるに心付く...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...東北の地名のカヌカに関するお説を見て心付くのは...
柳田國男 「地名の研究」
...あまりにも今はまだ心付かぬことが多い...
柳田国男 「年中行事覚書」
...そのうえ高い料金や心付をもらえるのだ...
山本周五郎 「お繁」
...世知らぬ乙女心のおぞましさに其(その)時は夢更(ゆめさら)心付き候はず...
夢野久作 「白くれない」
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