...そうとわ心付かぬ三角定木...
巖谷小波 「三角と四角」
...万物に通じた根本の原理に心付かぬようでは...
丘浅次郎 「境界なき差別」
...そこには心付かず...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...あるいは原料問屋から心付を強請したりするのであります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...彼女は矢張夫の言葉に従った方がよかったことに心付いた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...思いの外内証が苦しいのだなと心付いたことがいろいろあった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...」歌麿の描ける女の常に甚(はなはだ)しく長身なるは浮世絵を通覧するものの直(ただち)に心付く処なるべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...愚僧の心付かぬ中(うち)盗み去りし者は無之候哉と...
永井荷風 「榎物語」
...間もなく人心付いて...
野村胡堂 「向日葵の眼」
...母の親心付(づけ)れども何の事とも聞分(ききわけ)ぬと覚しく...
樋口一葉 「うつせみ」
...いづれもいづれも心付きては涙こぼるゝ嬉しの人々に...
一葉 「暗夜」
...教育家がこの辺に心付かずして...
福沢諭吉 「慶応義塾学生諸氏に告ぐ」
...支那・日本人のあまり心付かざることなれども...
福沢諭吉 「中津留別の書」
...さてチョッキのみになりたるに心付き...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...自分が心付いた頃には...
柳田國男 「地名の研究」
...もしくはその弊に心付かなかったという事実を...
柳田國男 「地名の研究」
...処がこのお艶と申します後妻は、先年大浜で斬首(うちくび)になりました詐欺(いかさま)賭博の名人、カラクリ嘉平の娘だけありまして、仕掛博奕の手練者(てだれもの)で、諸国の商人(あきんど)を手玉に取って絞り上げておったと言う話で御座いますが、それにしても同じ危い橋を渡るならば、いっその事、御封印のお金を扱うておる蔵元屋に乗込んで、一か八かの大仕掛の盆茣蓙に坐って一生涯の運命を張ってみたいというのが、骨の髄から賭事好(ばくちず)きのお艶の本心であったらしく、あらん限りの手管で伊兵衛を綾なして首尾よく蔵元屋の後妻(あといり)に坐ると間もなく、当時まだ六つか七歳(ななつ)で御座いました継子のお熊を手に入れて揉むほど可愛がり始めた処は、まことに見上げたものと言う評判で御座いました」「成る程のう」「……ところが今から考えますると、これが毒蛇よりも恐ろしい継母お艶の手練手管で、実情(せいかく)を申しますと何の可愛がる処か、自分の手に付けて遊ばせる振りをしては花札の手配りや、賽の目の数え方を仕込んだのがソモソモで、さような事には何の気もない、あどけないお熊が、物心付く頃には、もはや立派なカラクリ博奕の名人、壺振りの見透しと言う恐ろしい腕前に仕上げたもので御座います...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...わたしは彼にいくらかの心付けをやって...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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