...口が自(おのづ)からポカンと開いたも心付かず...
石川啄木 「赤痢」
...今度は充分御対論を願いたく尚(なお)警戒法について御心付の点をお話し願いたい...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...俄に心付きし如く早足に元來(もとき)し道に戻りける...
高山樗牛 「瀧口入道」
...辰雄はその前に雪子の意見も聞いて見るべきであるとは心付いていたのだけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼女は矢張夫の言葉に従った方がよかったことに心付いた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...心付かざるや」と四郎左衛門申し述べ候処...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...枕元の時計を引寄せながら始めて自分の起き直つてゐるのに心付いて...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...「尤(もつと)も此(この)位(くれえ)ぢや旦那(だんな)も大目(おほめ)に見(み)てくれべえから心配(しんぺえ)はあんめえがなよ」勘次(かんじ)は直(すぐ)にお品(しな)の病氣(びやうき)に心付(こゝろづ)いて恁(か)ういつた...
長塚節 「土」
...始めから心付(こゝろづい)てゐるから...
夏目漱石 「それから」
...いづれもいづれも心付きては涙こぼるゝ嬉しの人々に...
一葉 「暗夜」
...西洋風にポリスの仕組(しくみ)に改革しようと心付きはしたが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...あなたからの心付や注意や励しには受け身な敏感さが生じているため...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...しかしその間には心付かず...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...画室の塵(ちり)一本もなきように綺麗に掃除しあるに心付く...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...自分が心付いた頃には...
柳田國男 「地名の研究」
...女は心付を貰ってもいるし...
山本周五郎 「風流太平記」
...やっと心付いたように一心こめて両手をシッカリと拝み合わせた...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...彼(か)の馬十が覗きしものにかあらむと心付けば...
夢野久作 「白くれない」
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