...わたくしの心を奪うのでした...
モオパッサン 秋田滋訳 「墓」
...かつ心を奪うようなので...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...もう一台のには大きな子供を膝にのせた女が一人、子供は手に半分喰った薩摩芋を持ち、その味をよくするつもりで母の乳房を吸っている――これ等の光景の全部は、我々の目をくらませ、心を奪う...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...理屈なし説明なしに端的にすべての人の心を奪う種類のフィルムであり...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...彼女らの心を奪うに十分だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...何かしら群集を引きつけ群集の心を奪うものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...彼の心を奪うことは少しもできず...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...現代の教育はいかほど日本人を新しく狡猾(こうかつ)にしようと力(つと)めても今だに一部の愚昧(ぐまい)なる民の心を奪う事が出来ないのであった...
永井荷風 「日和下駄」
...三太の心を奪うような威勢のいい声で言う...
中村地平 「南方郵信」
...金剛石(ダイアモンド)は人の心を奪うが故(ゆえ)に人の心よりも高価である...
夏目漱石 「虞美人草」
...また蒸(む)し暑くて途中が難儀であったとかいう意識は講演の方が心を奪うにつれて...
夏目漱石 「現代日本の開化」
...しかし、彼等には周囲からは得られないおべっかが、どうしようもなく必要なように感じられ、あるいは、彼らが持っていない特性を持っているかのように見せたいという欲望に駆られてと言ってもいいだろうが、彼等が一日にして手に入れたものを失うかも知れない危険を冒しても、彼等にとっての外部の人間から尊敬を騙し取るか、それとも、心を奪うか、そのようなことを彼等は期待してしまうのだ! 要するに、この種の人たちは友人とか近親者に恩義があっても、どういう訳か欲得ずくで、冷たい態度を取る事が多い...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...今の政府はその心を奪う...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...あるいは恐ろしさ――あるいは見る者の度胆を抜くこの奇観の心を奪うような感じ――のちょっとした概念をも伝えることができない...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...余り自分の心を奪うその美しいものを...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「接吻は我々の心を奪うほどきわめて力ある危険なものだ」といったくらいなのに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...特に心を奪うような樹を排してあるのも一服の煙草の味を美味にした...
横光利一 「旅愁」
...極度に緊張した彼らの全心を奪うような烈しい身震いが...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
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