...葉子はふと心の目を開いた...
有島武郎 「或る女」
...葉子の心の目には行く手に見やられるばかりだった...
有島武郎 「或る女」
...倉地と愛子との姿が不安と嫉妬(しっと)との対照となって葉子の心の目に立ち現われた...
有島武郎 「或る女」
...君の心の目にはまざまざと難破船の痛ましい光景が浮かび出る...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...このわたしの心の目に見えます...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...まだ心の目的(あて)の楽しみがあるような気がする...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...しかし彼の心の目もそれでさめたわけではなかった...
壺井栄 「二十四の瞳」
...人々の好奇心の目的物はやっぱりこの私ではなくて「絵をかいてるどこかの人」であったのである...
寺田寅彦 「写生紀行」
...心の目のよくきく人ならば...
寺田寅彦 「夏の小半日」
...ややもすればわれわれの中のさもしい小我のために失われんとする心の自由を見失わないように監視を怠らないわれわれの心の目の鋭さを訓練するという効果をもつことも不可能ではない...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...誰もが抑えがたい好奇心の目を彼に注いでいた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...たとえ心の目でみたものにせよ...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...そんな心の目ざめを描きたいと思つたのだ...
堀辰雄 「生者と死者」
...心の目を没入させることに...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...お玉の心の目に現われた...
森鴎外 「雁」
...ぼんやりと物を見流さないで探奇心の目が光る...
吉川英治 「江戸三国志」
...心の目当てもありそうもありません...
吉川英治 「江戸三国志」
...肝心の目的物が魔の手に攫われたのにはさすが蓋世の怪盗も唖然として驚いた...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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