...智惠子は考へ深い眼を足の爪先に落して、歸路を急いだが、其心にあるのは、例の樣に、今日一日を空(むだ)に過したといふ悔ではない...
石川啄木 「鳥影」
...それは即ちお貞さんの心にある女としての重大な問題であつた...
今井邦子 「水野仙子さんの思ひ出」
...スバーの心にある痛みを...
ラビンドラナート・タゴール Rabindranath Tagore 宮本百合子訳 「唖娘スバー」
...心にあることと反対のことばかりを云ってるね...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...その中心にある空虚が...
豊島与志雄 「文学以前」
...目に見え心にあるものは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お秀にはただ彼の中心にある軽蔑(けいべつ)が...
夏目漱石 「明暗」
...その事は何も私が自分の心にある制限を加へ...
水野仙子 「道」
...私の心にある自然な要求に結びついて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...きょうの心にある持続性と本質は一つであることが実にはっきり感じられますでしょう? そういうことが益わかって来て...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...お互の心にあるのは何とも感謝すべき事のように思う...
柳宗悦 「民藝四十年」
...自分の嫌悪と怒りの視野の中心にあるのが...
山川方夫 「その一年」
...由利江はさかしくも良人の心にあるものをみぬいているのだ...
山本周五郎 「落ち梅記」
...實は都心にあるといへよう...
吉川英治 「折々の記」
...――ひらかれた中心にあるのは...
吉川英治 「神州天馬侠」
...御仏(みほとけ)のお心にあることです...
吉川英治 「親鸞」
...心にある何分の一も話せなかった気がしてならない...
吉川英治 「随筆 新平家」
...ただおぬしの心にある」と...
吉川英治 「宮本武蔵」
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