...シヨーペンハワーが余には死を恐るゝ心なしと提言するとき...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...心なしか緊張に震える手をもって...
海野十三 「爬虫館事件」
...なんという心なしの悪魔でしょう...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...悲しみの為か心なしやつれの見える夫人の容貌(かお)は...
大阪圭吉 「花束の虫」
...顰(ひそみ)をうつすも心なしや...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...その中、ぼくの名前でも一通、「おや、これは日本からとは違(ちが)うぞ」とぼくを見た、黒井さんの眼が、心なしか、光った気がしました...
田中英光 「オリンポスの果実」
...彼女の心なしをとがめずにはいられなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...二人のなれなれしい話し声を不愉快の心なしに聞いているわけにはゆくまいと思われます...
中里介山 「大菩薩峠」
...橋の上には、橋役人の言った通り、血の痕一つありませんが、欄干は、平次の心なしか、逞(たくま)しい麻縄で摺(す)れて、少しばかり木目(もくめ)の凹んだところがあるような気がします...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...本藩に対して功名心なし既(すで)に心に決定して居れば...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...そんな中へ心なしにも数人でどやどやとはいって行くのが少々気がひけて来たのだった...
堀辰雄 「木の十字架」
...心なしかグレイの震え声や...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...敷栲(しきたへ)の枕の下に太刀はあれど鋭(と)き心なし妹(いも)と寝たればこれは香川景樹の有名な歌だが...
柳田国男 「故郷七十年」
...心なしか、七千余人の精兵を以て固めている敵の城中には、士気旺(さか)んなものが感じられた...
吉川英治 「黒田如水」
...心なしか愁然(しゅうぜん)と...
吉川英治 「三国志」
...足利に叛心なしと...
吉川英治 「私本太平記」
...(故信長公に二心なし)と...
吉川英治 「新書太閤記」
...さらに生を幸(ねが)ふの心なし...
吉田松陰 「留魂録」
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