...心ない童部(わらべ)に嘲(あざけ)らるるは元より...
芥川龍之介 「奉教人の死」
...心ない人からは無能呼ばわりをされる...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...心ない粗雑な人間の多くは...
戸坂潤 「思想としての文学」
...だのに心ない華族の或る者は彼等が元来藩屏であって普通の人間ではないことを忘れて...
戸坂潤 「社会時評」
...自分の心ない言葉を...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...「御新造さんの弟さんで、米吉さんですよ」そう言って居るところへ、十七、八の前髪立の美少年が、何心ない様子で、チョロチョロとお勝手を出て来ました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...心ないことばかり口走って佐伯氏を悲しませる...
久生十蘭 「キャラコさん」
...いかにも心ない仕業(しわざ)だと思ったが...
久生十蘭 「キャラコさん」
...心ない身も秋の夕暮には哀(あわれ)を知るが習い...
二葉亭四迷 「浮雲」
...心ない世人の口の端(は)に上るのを虞(おそ)れて...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...此所(こゝ)まで出向いて来た彼女に無駄足踏ませるのも心ないことと思つたので...
宮地嘉六 「老残」
...「いつも心ない失礼ばかりいたしましておわび申しあげます...
室生犀星 「姫たちばな」
...あのような心ない事を申しましたのも...
夢野久作 「名娼満月」
...二心ない者と見て...
吉川英治 「私本太平記」
...二心ない丈夫(おとこ)と尊氏は見込んでおる...
吉川英治 「私本太平記」
...傍(はた)から花の散るのを急がすような心ない処置をとっては...
吉川英治 「親鸞」
...心ない事を訊ねた...
吉川英治 「源頼朝」
...(泥鰌を分けてくれぬか)といった自分の心ない言葉が武蔵は恥ずかしく思い出された...
吉川英治 「宮本武蔵」
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