...ねえさんが帰った以上はねえさんになんでも任して安心して勉強してくださいよ...
有島武郎 「或る女」
...妻は安心して休みおった...
伊藤左千夫 「奈々子」
...――こういう風なら安心していられる...
魯迅 井上紅梅訳 「幸福な家庭」
...こんどは用心して...
海野十三 「火星兵団」
...しかし、それをいってしまうと、犯人が用心して、経文をぬすみにこなくなるので、わざとだまっていたのです...
江戸川乱歩 「おれは二十面相だ」
...N大尉はやや安心して僚機(りょうき)の方を見たが...
田中貢太郎 「空中に消えた兵曹」
...われわれ先生に親しかった人々はよほど用心していないととかく自分等だけの接触した先生の世界の一部分を...
寺田寅彦 「埋もれた漱石伝記資料」
...たいていの場合にはすっかり安心して落着いていられるのである...
寺田寅彦 「家庭の人へ」
...敵国側の観測材料を得る事にも苦心しているかと想像される...
寺田寅彦 「戦争と気象学」
...向こうでも何にも言わないで彼女の献身を知ってひそかに感心していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そのモデルを何うするかボデーの色彩を何う定めるか等についても色々苦心して居りますが...
豊田喜一郎 「月産五百臺が我社の根本方針」
...心して川の岸を進んで行った時に...
中里介山 「大菩薩峠」
...それですから、弁信から、その危険の前進性なきことを保証されてみると、弁信の保証だけに信用して、ホッと胸を撫(な)でおろし、「ドコで調練やってるんだい」「あれはね、そうですね、鳥羽伏見あたりで歌っているのですよ、練習のために停滞して歌っているので、前進の迫力を持って歌う声ではありませんから、安心なさい」「そうかね」そこで、再々安心して、行手に向って歩みをつづけましたが、その軍歌の声は、いよいよあざやかに耳に落ちて来る...
中里介山 「大菩薩峠」
...用心して人もいたのですが――戸障子をたたき破(こわ)すような騒ぎで...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...監督が確(しっか)りしていないと主演者は安心して舞えない...
夢野久作 「能とは何か」
...一山はまったく協力同心して...
吉川英治 「私本太平記」
...味気ない鎌倉には安心しておちつきえず...
吉川英治 「私本太平記」
...安心して取っておくがいい」新石場は...
吉川英治 「春の雁」
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