...執着心がないからして都府としての公共的な事業が発達しないとケナス人もあるが...
石川啄木 「初めて見たる小樽」
...その人に仁義の心がないわけではない...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...中心がない処に組織はない筈である...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...けれどもいずれも熱心がない...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...露ほどもそれを己れの功としてこれ見よがしに誇る心がない...
永井荷風 「妾宅」
...そっと起きていて百遍でも千遍でも心任せに申した念仏は飾る心がないから仏の意にも相応して本当の往生が出来るというものだ...
中里介山 「法然行伝」
...但し政治的関心がないから...
中原中也 「我が詩観」
...あの子のように野心がないし...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...あまり忠誠心がない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...あたしは忍耐心がないので...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...国家に対しての共公心を責むるどころか我が家族に対してすら共公心がない...
村井弦斎 「食道楽」
...兵部卿の宮にそのお心がないのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...かれにはそうした心がないらしい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...物ではあろうが心がないと誰がいい得よう...
柳宗悦 「民藝四十年」
...すなわち海上遥(はる)か彼方(かなた)の神の世界だったことを考え合わせると古い信仰には伝承の中心がないために...
柳田国男 「海上の道」
...それはどう云ふ理由があらうともまたいかに野心がないとは云へ...
横光利一 「悲しみの代價」
...私心がないというその無目的な美しさが美しいんだと思う...
横光利一 「旅愁」
...遼東へ攻め進むお心がないならば...
吉川英治 「三国志」
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