...その意味を婉曲(ゑんきよく)に伝へる為には...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...花の為めに恨むべきまでに婉麗(えんれい)なり...
石井研堂 「釣好隠居の懺悔」
...幽婉奇聳の新聲、今人胸奧の絃に觸るゝにあらずや...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...露骨と婉曲との相違は有っても...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...矢張板挟みの苦衷(くちゅう)を訴えて婉曲(えんきょく)に拒否する風を装ったが...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...貴下の随筆も必ず何か種の出所があるだろうというようなことを婉曲(えんきょく)に諷(ふう)した後に...
寺田寅彦 「随筆難」
...報道記事は編集者による最も婉曲な批評なのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...赤い籠を婉曲な言いかたでごまかす...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...一層幽婉(ゆうえん)になったではないか...
永井荷風 「曇天」
...「クロイツェル・ソナタ」はおよそベートーヴェンの作品中でも妖婉(ようえん)華麗極まるものだが...
野村胡堂 「楽聖物語」
...婉然と眼をほおえませて立っていた...
久生十蘭 「金狼」
...粗雑なようで優婉(ゆうえん)であり...
平林初之輔 「黒岩涙香のこと」
...婉曲に言いあらわされ過ぎていると私は思うのであるが...
平林初之輔 「政治的價値と藝術的價値 マルクス主義文學理論の再吟味」
...文に巧なる人が婉曲(えんきょく)に筆を舞わして却て大に読者を感動せしめて...
福沢諭吉 「新女大学」
...高潔婉麗の筆、高雅端壮の文、情義兼ね至り、読者をして或は粛然襟(えり)を正さしめ、或は同情の涙を催さしめ、また或は一読三歎、案(つくえ)を打って快哉(かいさい)を叫ばしむるところもある...
穂積陳重 「法窓夜話」
...従つて玄関先の快、入谷の婉、此らはいづれも黙阿弥その人の創作である...
正岡容 「下谷練塀小路」
...婉曲(えんきょく)にことわった...
吉川英治 「私本太平記」
...当夜の華燭(かしょく)から七日七夜にもわたる招宴や賀車(がしゃ)の往来の生きた絵巻を繰るにも勝(まさ)る典雅婉麗(てんがえんれい)な盛事(せいじ)は...
吉川英治 「親鸞」
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