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饗庭篁村 「木曾道中記」
...心あてにしている景色でもかく事を...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...仕方がないから楢の木の間を心あてに登つたら往來があつた...
長塚節 「鉛筆日抄」
...幕になったらばと内々心あてにしていたのである...
夏目漱石 「三四郎」
...心あてに折らはや折らむ初霜の置きまとはせる白菊の花此躬恒(みつね)の歌百人一首にあれば誰も口ずさみ候へども一文半文のねうちも無之駄歌に御座候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...(明治三十一年二月二十一日)五(いつ)たび歌よみに与ふる書心あてに見し白雲は麓(ふもと)にて思はぬ空に晴るる不尽(ふじ)の嶺(ね)といふは春海(はるみ)のなりしやに覚え候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...ただ心あてに見し雲よりは上にありしとばかり言はねばならぬ処に候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...心あてに折らばや折らむ初霜(はつしも)の置きまどはせる白菊の花この躬恒(みつね)の歌...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...「心あてに見し」ところは少(すくな)くも半腹(はんぷく)くらいの高さなるべきを...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...その要領をいへば「躬恒(みつね)の心あてに折らばや折らむの歌を...
正岡子規 「人々に答ふ」
...心あてに折らばやなどと仰山(ぎょうさん)に出掛けて躬恒が苦心して折らんとしたるにや...
正岡子規 「人々に答ふ」
...心あてにそれかとぞ見る白露の光添へたる夕顔の花散らし書きの字が上品に見えた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「夕露にひもとく花は玉鉾(たまぼこ)のたよりに見えし縁(えに)こそありけれあなたの心あてにそれかと思うと言った時の人の顔を近くに見て幻滅が起こりませんか」と言う源氏の君を後目(しりめ)に女は見上げて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この隙に、あの者たちの眼をのがれ、心あてまで、逃げのびましょう」「お心あてとは」「ここは三河路(みかわじ)、一色村とか幡豆(はず)ノ郷(ごう)とか、足利党の住む所も、さして遠くないとのこと」「でも、今夜さえ無事にこせば、一色の衆がこれへ来ると言ってましたし、従者どもの仲間割れも、何やら変です...
吉川英治 「私本太平記」
...その河内路を心あてにしておりますなれど...
吉川英治 「私本太平記」
...おそらく人は住んでおりますまい」「さてどういたそう?」「ほかにお心あては」「壬生がだめだとすれば...
吉川英治 「私本太平記」
...彼は谷川の水音を心あてに降りて行った...
吉川英治 「新・水滸伝」
...心あてにした恰好な木蔭もなく...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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