...この微笑した懐疑主義者は実に徹底した厭世主義者である...
芥川龍之介 「続文芸的な、余りに文芸的な」
...彼の舞妓の絵は浮世絵の遊女や美人のやうに透徹した味を持つてゐるか...
阿部次郎 「帰来」
...決して徹底したもので有つたとは思へない...
石川啄木 「所謂今度の事」
...三晩續けて徹夜(よどほし)に踊つても...
石川啄木 「天鵞絨」
...死ぬまで我慢をし徹(とお)したか...
泉鏡花 「婦系図」
...そして徹頭徹尾苦しみである...
伊藤野枝 「新らしき女の道」
...あらゆる物の形を徹(とほ)してその心を見...
薄田泣菫 「利休と遠州」
...こらへる――こらへろ――こらへた!(何を――酒を!)殆んど夜を徹して句作推敲...
種田山頭火 「其中日記」
...持論を徹底的におしすすめて...
知里真志保 「生きているコタンの銅像」
...必ずしも極端に徹底しているとは云えない...
戸坂潤 「読書法」
...科学的理論体系として徹底することは...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...山県元帥(やまがたげんすい)でさえ徹宵ダンスをしたり...
長谷川時雨 「勝川花菊の一生」
...今宵の虎徹(こてつ)は血に飢えている...
林芙美子 「泣虫小僧」
...神樣(かみさま)だとて徹頭徹尾(てつとうてつび)惡(わる)い事(こと)の無(な)い人(ひと)に歎(なげ)きを見(み)せるといふ事(こと)は遊(あそ)ばすまい...
樋口一葉 「この子」
...苟も根本的なる、徹底的なる、生命あるイデオロギーの變革に際しては、ひとはその背後に、たとひそれが顯はでないにせよ、必ずアントロポロギーの本質的なる變革を見逃すことが出來ぬであらう...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...東洋哲学式に徹底していると思う...
夢野久作 「能ぎらい/能好き/能という名前」
...演出を徹底せしむべく教養したいのであるが...
夢野久作 「能とは何か」
...夜を徹して孔明は「行(ぎょう)」にかかった...
吉川英治 「三国志」
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