...実に高尚な趣味に徹した人であった...
石原純 「左千夫先生への追憶」
...そうして必ず徹夜だ...
太宰治 「正義と微笑」
...煙突みんな煙を吐く空に雲がない(八幡製鉄所)ルンペンが見てゐる船が見えなくなつた(若松風景)ぎつしりと帆柱に帆柱がうらゝか( 〃 )入雲洞房二句窓にちかく無花果の芽ぶいたところひさしぶり話してをります無花果の芽□・もう死ぬる金魚でうつくしう浮く明り徹夜して句集草稿をまとめた...
種田山頭火 「行乞記」
...必らずしもかくの如く精明なる大主義徹底したるにあらずといえども...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...徹頭徹尾、自分の愛嬌(あいきょう)で損ばかりしておるのでございます! もう何年も前のこと、ある一人の勢力家に向かって『あなたの奥さんはずいぶんくすぐったがりの御婦人ですな』と言ったのです...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...田原さんの頭の透徹と神経の集中とは極度に達した...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...徹底的に深刻純真なる本能が如実に現われたというまでのことであり...
中里介山 「大菩薩峠」
...忠義一徹(てつ)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...生と存在とは徹頭徹尾全體的である...
波多野精一 「時と永遠」
...頑固が通して来た老(お)いの一徹...
火野葦平 「花と龍」
...併しそれが知的な仕事である限り哲學的思索によつても此問題が徹底的に解決せられるかどうか...
増田惟茂 「知的作用と感情と」
...母にいぶかられながら夜を徹して...
三木清 「読書遍歴」
...即ち油屋元助(もとすけ)方の徹宵の宴飲である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...いちの願意は期せずして貫徹した...
森鴎外 「最後の一句」
...みずから一ノ関を訪ねたのは吉岡排撃の一徹からであろう...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...過去の金吾は大殿の信も篤く、ために徳川万太郎の側付きとなった程、忠義一徹、武門名誉の侍であるはず...
吉川英治 「江戸三国志」
...徹夜や夜ふかしはのべつだつたので...
吉川英治 「折々の記」
...徹底的なこたえをなしたことになる...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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