...鳴り始めてから鳴り終るまでの微細な音の変化にも耳を傾け慣(な)れていた...
有島武郎 「星座」
...冷却の際に微細な塵の粒が析出すると...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...と実に微細な点に至るまで明瞭に記憶されている...
上村松園 「縮図帖」
...勿論博士との関係についても絶対にそんな事はないと云い張っています」「竹村春枝という婦人はどうして微細な関係を知っていたのだろう?」「さあ」「まゆみの芸を封じたなどとは想像とも思えない...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鷺娘」
...微細な物といえども決して粗末な扱いをしないようにすることが...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...微細な波動がないとは云われないのである...
寺田寅彦 「鴉と唱歌」
...最近にガラス面に沿うて電気火花を通ずる時にその表面にできる微細な顕微鏡的な週期的の割れ目を平田(ひらた)理学士と共同研究した結果では...
寺田寅彦 「自然界の縞模様」
...各測候所の平均領域の幅員に比して微細なる変化は度外視し...
寺田寅彦 「自然現象の予報」
...顕微鏡下でたとえばアルコホルに浮かぶアルミニウムの微細な薄片のブラウン運動と非常によく似た状態を示している...
寺田寅彦 「物質群として見た動物群」
...微細な味覚にたいしては贅沢(ぜいたく)な言葉があり...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...霧とも云えないはどの微細な水気(すいき)が...
豊島与志雄 「白い朝」
...もちろん実験は微細な点にまで及んだのであるが...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...矢張り微細な霜降状になっているので...
中谷宇吉郎 「凍上の話」
...偉大なようなまた微細なようなものだと云います...
夏目漱石 「行人」
...どんな微細な症状もここでは隈(くま)なく照らし出されるのだが...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...その微細なものまで私に思い出されてくるような気がする...
堀辰雄 「菜穂子」
...今にも微細な粉末になって舞い立ちそうな暗紅色の燦めきの一重奥に...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...今迄は相当に微細な小径まで符合していた地図が...
蘭郁二郎 「植物人間」
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