...最も微細な感能の働きに待たねばならない...
伊藤左千夫 「歌の潤い」
...水中に浮かべる微細な藻類(そうるい)をおのれの口のほうへ送ろうとつとめていて...
丘浅次郎 「理想的団体生活」
...微細なところに沢山あるのです...
太宰治 「愛と美について」
...何か知らぬが或る微細なものと想像した...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...だんだんにいろいろの微細なことが目につき...
寺田寅彦 「茶わんの湯」
...顕微鏡下でたとえばアルコホルに浮かぶアルミニウムの微細な薄片のブラウン運動と非常によく似た状態を示している...
寺田寅彦 「物質群として見た動物群」
...もしも温度の影響が大きくその他の微細な雑多の影響が収斂しなかったら...
寺田寅彦 「方則について」
...話す人の顔面筋肉のあらゆる微細な運動の視像と一つ一つの言語と結び付いたものの綜合的記憶を意味するのであろう...
寺田寅彦 「ラジオ雑感」
...微細な現象の個々の場合に就いては...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...アントアネットと同じ微細な注意や世話を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼が頭や肩や手先の微細な身振りで...
豊島与志雄 「秦の憂愁」
...値打ある人生を微細な一點にも發見するのが我々の本領である...
長塚節 「教師」
...しかも極度の分化作用による微細なる心の働き(全体として)を写して人に示すのはおもに文学者がやっている...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...微細な菌が、こまかに縺(もつ)れた蜘蛛(くも)の巣のようになって檐(のき)から垂れさがり、建物の外側一面を蔽(おお)いつくしている...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...今にも微細な粉末になって舞い立ちそうな暗紅色の燦めきの一重奥に...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...それが周囲のあらゆる微細な動揺に反応(はんおう)して...
森鴎外 「カズイスチカ」
...いちいち自分の微細な動作まで手にとるように分る緊張にも拘らず...
横光利一 「旅愁」
...これは極く微細なものですけれど...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
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