...それらは自ら苦労していないからその複写をみても原画の味や微細な線は憶い出せない...
上村松園 「縮図帖」
...どんな微細な点までも...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...微細な黴菌が種々の病を起すことを知るに至ったのも皆真に向うて一歩ずつ進んだ結果であるが...
丘浅次郎 「いわゆる自然の美と自然の愛」
...ちょうど蚤(のみ)をつぶすような工合にこの微細な朱唐紙の切片を紙面に貼り付ける...
寺田寅彦 「柿の種」
...同じレコードの中から今まで聞かれなかったいろいろの微細な音色のニュアンスなどが聞き分けられるのが不思議なくらいであった...
寺田寅彦 「蓄音機」
...だんだんにいろいろの微細なことが目につき...
寺田寅彦 「茶わんの湯」
...その微細な観察とデリケートな絵具の使い方に驚かされた...
寺田寅彦 「中村彝氏の追憶」
...顕微鏡下でたとえばアルコホルに浮かぶアルミニウムの微細な薄片のブラウン運動と非常によく似た状態を示している...
寺田寅彦 「物質群として見た動物群」
...原子は更に一層微細なる部分より成ると論ずる人があったとすれば...
寺田寅彦 「物質とエネルギー」
...もしも温度の影響が大きくその他の微細な雑多の影響が収斂しなかったら...
寺田寅彦 「方則について」
...なおフロイドは性的本能について微細な研究をなし...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...微細な味覚にたいしては贅沢(ぜいたく)な言葉があり...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...微細な私といふ一人が人の視線に洩れることは當然のことであつたのでせう...
長塚節 「教師」
...偉大なようなまた微細なようなものだと云います...
夏目漱石 「行人」
...いつのまにか微細な点にわたるまで事件の真相をほどいているというたちの探偵法を用いています...
平林初之輔 「愛読作家についての断片」
...論理の焦点の見損ないから生ずる極めて微細な……実は『無限大』と『零(れい)』ほどの相違を持つ眩惑的な錯覚を生じて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...微細な注意を払って...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...怖ろしい微細な注意力をもって...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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