...それからそれへと微禄(びろく)して一しきりは三度のものにも事をかく始末だったが...
芥川龍之介 「老年」
...一時に微禄(びろく)して生活の資に困ったのが...
淡島寒月 「梵雲庵漫録」
...これもお武士(さむらい)の微禄された方で...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...思うにこの家は今は微禄(びろく)して...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...吾々微禄者はその前で...
直木三十五 「南国太平記」
...天下の事は微禄(びろく)な我々風情がとやかく思ったとて何の足(たし)にもなろうはずはない...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...微禄(びろく)して...
中里介山 「大菩薩峠」
...だんだん微禄(びろく)はしたが至極平和にくらした...
長谷川時雨 「勝川花菊の一生」
...微禄の前身をさらけだすような羞恥(しゅうち)であった...
本庄陸男 「石狩川」
...主人が私の兄の友人だったが、兄が出京した後、つまらなくなり、微禄して、隣の酒屋がそこまでのびてしまった...
柳田国男 「故郷七十年」
...もちろんそれは単に微禄の士を救恤(きゅうじゅつ)するというだけではなく...
山本周五郎 「日本婦道記」
...内実は余程微禄した佗しい生活に陥って居られたものであろう...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...幕臣山岡家は微禄(びろく)だし豊かでなかった...
吉川英治 「剣の四君子」
...平常微禄を与え、これとてよき日も見せぬまに、今日の武運にめぐり合うも、信長に随身なしたる宿命とこそ思い候え...
吉川英治 「新書太閤記」
...それをまた、藤吉郎は、少しも不快らしくもせず、「はい、ご覧の如く、まだ微禄ですが、どうやら武士の端となりました...
吉川英治 「新書太閤記」
...微禄(びろく)なので...
吉川英治 「新書太閤記」
...喰えぬほどな微禄は与えぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
...あまりに微禄なのを見かねて...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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