...併し此の如き微弱なる答辯は畢竟何するものぞ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...それから微弱な宗教的要素(乃至(ないし)はそれに類した要素)の外には...
石川啄木 「弓町より」
...ただその力の微弱なるために大した働きを為し得まい...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...また微弱な気流でもその落下の方向速度を変える事は明白である...
寺田寅彦 「方則について」
...勿論それは私の神経が微弱なために...
徳田秋聲 「余震の一夜」
...云うまでもなく之はファシズムの政治的にはごく微弱な特色でしかない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...微弱な脈搏が辛うじて通っていた...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...三四郎はこの微弱なる「このあいだはありがとう」という反響に対して...
夏目漱石 「三四郎」
...もちろんその驚きは微弱なものであった...
夏目漱石 「明暗」
...此方(こちら)では父兄の保護で微弱な生涯を續けてゐた間に...
正宗白鳥 「假面」
...馬越は自分の微弱な精神の働きに人らしい誇りは持つてゐなかつた...
正宗白鳥 「假面」
...また我々は極めてぼんやりした微弱な音についても...
三木清 「認識論」
...今なら至って微弱なるダジャレに過ぎないが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...革命に反抗する勢力が微弱な場合には...
矢部貞治 「政治学入門」
...そこいらの水とおんなじ位に微弱なプランクトンの一粒一粒を...
夢野久作 「爆弾太平記」
...しかしそれらはいずれも微弱な地方の土豪に過ぎないものの子であることはいうまでもない...
吉川英治 「黒田如水」
...いくら強がっても、微弱な小国が、大国に勝てないのは、明白です...
吉川英治 「新書太閤記」
...現在の資本家階級のそれに比して実に言うに足りない微弱なものである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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