...併し此の如き微弱なる答辯は畢竟何するものぞ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...わずかに微弱なる反対党の将となり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...その微弱な信号に...
海野十三 「幽霊船の秘密」
...微弱な重音があるので弁膜症の気味があるとも診られた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...微弱な風がちょうど偶然太陽の方向に流れていたであろう...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...場合によりては毎回地震の強度は微弱なる事もあるべく...
寺田寅彦 「自然現象の予報」
...勿論それは私の神経が微弱なために...
徳田秋聲 「余震の一夜」
...微弱な脈搏が辛うじて通っていた...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...亭主のテナルディエの方は、背の低い、やせた、色の青い、角張った、骨張った、微弱な、見たところ病気らしいが実はすこぶる頑健(がんけん)な男であった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...案外その開化の賜(たまもの)として吾々の受くる安心の度は微弱なもので...
夏目漱石 「現代日本の開化」
...もちろんその驚きは微弱なものであった...
夏目漱石 「明暗」
...そこは中心部よりも微弱な光線を知覚するに適してゐる...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...また我々は極めてぼんやりした微弱な音についても...
三木清 「認識論」
...私は、恭々しく謹んで、微弱な、唯一の燈火を持運びます...
宮本百合子 「偶感一語」
...その片方の眼から頭がこの間うちの苦しさの微弱なのになって来るのがよく分ります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今なら至って微弱なるダジャレに過ぎないが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...やっとの事で金魚の微弱なる生存の価値は発生する...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...いくら強がっても、微弱な小国が、大国に勝てないのは、明白です...
吉川英治 「新書太閤記」
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